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2004 年度 実績報告書

新規癌抑制遺伝子RUNX3の胆膵癌における異常の解析と遺伝子診断への応用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590591
研究機関京都大学

研究代表者

八隅 秀二郎  京都大学, 医学研究科, 助手 (60332722)

キーワード胆道癌 / RUNX3 / 癌抑制遺伝子 / TGF beta / p21
研究概要

RUNX3がTGF betaシグナル伝達系に及ぼす影響について検討した。
1.TGF betaによる増殖抑制作用の増強
RUNX3はTGF betaシグナル伝達系の下流でSMAD4と結合して転写因子として機能していることが判明している。そこで、RUNX3がTGF betaシグナル伝達系に及ぼす働きを検討するために、TGF betaによる増殖抑制作用を認めるヒト癌細胞株をTGF betaシグナル伝達系に大きな障害を受けていない細胞株として選択した。そのうちからRUNX3を発現していない細胞株に対してRUNX3を安定強制発現させたところ、TGF betaによる増殖抑制作用が優位に増強されることを確認した。
2.TGF betaによるG1 arrestの誘導
フローサイトメトリーによる解析ではG1期が優位に増加し、若干subG1の増加を認めたが、TUNNEL法によるアポトーシスの差は認められなかった。以上よりRUNX3を安定強制発現させたことによりTGF betaによるG1 arrestの誘導が増強されたことが推測された。
3.TGF betaによるp21の誘導
ウエスタンブロット法により細胞周期に関連する蛋白の発現を検討したところ、RUNX3を安定強制発現させた細胞においてp21の発現がより強く誘導された。
4.Tumorigenecityの検討
ヌードマウス皮下に腫瘤形成実験を行なったところ、RUNX3を安定強制発現させた細胞において腫瘤形成を認めなくなった。
以上よりTGF betaによるP21の誘導をRUNX3が増強することが強く示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Frequent loss of RUNX3 gene expression in human bile duct and pancreatic cancer cell lines.2004

    • 著者名/発表者名
      Wada M, Yazumi S, et al.
    • 雑誌名

      Oncogene 23(13)

      ページ: 2401-2407

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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