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2005 年度 実績報告書

新規癌抑制遺伝子RUNX3の胆膵癌における異常の解析と遺伝子診断への応用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590591
研究機関京都大学

研究代表者

八隅 秀二郎  京都大学, 医学研究科, 講師 (60332722)

キーワード胆道癌 / RUNX3 / 癌抑制遺伝子 / TGF-beta / p21 / FOXO3a
研究概要

1.RUNX3がTGF betaシグナル伝達系の中でもp21の発現を増強させ、G1 arrestを強力に誘導することは昨年までに証明した。
2.TGF-beta下流で細胞周期に関係している蛋白として、p27,c-myc, p21などが上げられるが、c-mycおよびp27はRUNX3の有無に関わらずTGF-betaによる刺激でその経時的変化には増減は認められなかった。しかしながら、p21はRUNX3が無くても軽度上昇するが、RUNX3を強発現させると著しくその発現が増加することが判明した。その結果、cyclin D1およびEが誘導されG1 arrestが誘導されることが証明された。
3.また、siRNAにより、RUNX3を強発現させた細胞のSmad4およびRUNX3の発現を抑制させると、TGF-beta刺激によるp21の発現が押さえられることも確認した。
4.一方、p21の発現誘導にはSmad3およびSmad4に加え、FOXO3aが必要であることが証明され、TGF-betaシグナル伝達系のコントロールにPI3K/Akt/FOXOシグナル伝達系が重要であることが判明している。そこで、FOXO3aのプロモーター領域を解析したところ、RUNXの結合部位が存在することが確認できたので、TGF-beta刺激により、FOXO3aの発現に変化があるのか、また変化があるとしたらRUNX3の有無によりその作用が増強するかを検討した。RUNX3が存在しない状態では、TGF-beta刺激によりFOXO3aの発現は軽度増強し、RUNX3の発現程度に比例してその誘導は増強されることが判明した。つまり、RUNX3が直接および間接的にTGF-betaの下流でp21の発現を制御し、PI3K/Akt/FOXO系とRUNX3を介して相互にコントロールしている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A. Possible involvement of RUNX3 silencing in the peritoneal metastases of gastric cancers.2005

    • 著者名/発表者名
      Sakakura C, Yazumi S et al.
    • 雑誌名

      Clincal Cancer Reserch 11(18)

      ページ: 6479-6488

  • [雑誌論文] Adenomyoma of the minor duodenal papilla.2005

    • 著者名/発表者名
      Fukuda A, Yazumi S et al.
    • 雑誌名

      Gastrointest Endosc. 61

      ページ: 475-479

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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