消化管粘膜表層には、気相-液相界面微小環境が存在する。我々は、気相-液相界面微小環境の胃粘膜上皮に対する影響を解析し、気相-液相界面が胃粘膜上皮の生存、増殖、分化促進因子であることを初めて報告し、気相-液相界面が胃粘膜上皮の管腔因子の一つであることを提唱した。本研究では、気相-液相界面微小環境が、小腸や大腸粘膜上皮の生存・増殖・分化を促進することが判明した。しかし、アポトーシスに及ぼす影響は本年度は確定できていない。次年度に行う予定である。以上の結果は、気相-液相界面が、消化管粘膜上皮の重要な管腔因子であることを示唆している。平成17年度は、この結果を更に詳細に検討する予定である。
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