研究課題/領域番号 |
16590623
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
山本 博徳 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10311937)
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研究分担者 |
菅野 健太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (60179116)
喜多 宏人 自治医科大学, 医学部, 助手 (80294974)
砂田 圭二郎 自治医科大学, 医学部, 助手 (90382853)
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キーワード | 小腸内視鏡検査 / ダブルバルーン内視鏡 / 小腸出血 / 小腸腫瘍 / 内視鏡治療 |
研究概要 |
フジノン株式会社から平成15年11月に市販にいたった通常観察用ダブルバルーン内視鏡と平成16年7月に市販された処置用ダブルバルーン内視鏡を用い、臨床使用経験を増やし、平成18年3月までにはダブルバルーン内視鏡を用いた小腸内視鏡検査は530件以上となった。これらの経験によりダブルバルーン内視鏡挿入手技が確立され、小腸における止血術、ポリペクトミー、狭窄拡張術、ステント留置、異物回収などの治療手技も確立した。これらの成果は国内、海外の学会発表、学術誌への総説などで報告した。 また、独協医科大学との共同研究の形でカプセル内視鏡との比較も行い、今後の小腸疾患に対するアプローチ法の確立に努めた。この成果も平成17年にマイアミで行われたカプセル内視鏡の國際研究会を始め国内、海外の学会、研究会などで報告した。 ダブルバルーン内視鏡の応用として従来の方法では内視鏡挿入が出来なかった術後バイパス腸管や、ビルロートII法やRoux-en-Y吻合などの輸入脚に対する内視鏡観察、処置を積極的に経験し、これら術後腸管に対する胆道疾患の治療法も確立した。このような胆道系治療のための処置具の使用を容易にするために有効長を152cmと短縮したダブルバルーン内視鏡も開発し、平成18年1月には市販化することが出来た。この成果も国内、海外の学会等で報告した。 平成15年度に立ち上げた小腸疾患研究会内に世話人の施設を中心に、自治医科大学、目本医科大学、名古屋大学、京都大学、広島大学、九州大学、福岡大学の7施設でワーキンググループを立ち上げ、小腸疾患に関する多施設共同研究を行った。この成果は平成18年2月に開催した第7回小腸内視鏡研究会において報告した。 海外におけるダブルバルーン内視鏡の教育、普及にも努め、その結果世界33カ国以上で導入されている。既にヨーロッパ、アメリカ、アジア、オセアニアの諸国からその有用性、安全性の報告が多数見られており、世界レベルにおいてダブルバルーン内視鏡が小腸内視鏡検査のスタンダードとして認められてきている。国際的な経験の共有、技術の均一化、知識の向上のために日本、アメリカ、カナダ、ドイツ、オランダ、中国、韓国の大業者を世話人とした1st International Workshop on Double-Balloon Endoscopyを平成18年8月に東京で開催する予定で準備を進めている。 ダブルバルーン内視鏡を用いた小腸の基礎的研究として腸内細菌叢の研究を自治医科大学の細菌学教室と共同で行っている。この研究には消化器内科から大学院生を専属で細菌学教室に派遣し、腸内容物を嫌気性条件で採取し、定量培養その他の手法を用いて細菌叢を定量的に同定するという手法で進めている。この成果は平成18年度に報告の予定である。
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