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2004 年度 実績報告書

大腸癌におけるRhoGDIによる転移制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16590642
研究機関金沢医科大学

研究代表者

太田 隆英  金沢医科大学, 総合医学研究所, 助教授 (10152141)

研究分担者 前田 雅代  金沢医科大学, 医学部, 助手 (30199632)
キーワードRhoGDI / LyGDI / RhoGDI2 / D4GDI / 転移 / 大腸癌 / Rho / アノイキス / アポトーシス
研究概要

我々は、D4GDI(LyGDI)のC末欠失型(Δ166-201)が転移形成に促進的に働くことを既に報告してきた。一方、D4GDIは生理的にはアポトーシス細胞や炎症白血球において、N末側のAsp19,Asp55でcaspase-3やcaspase-1によりそれぞれ切断を受ける。しかし、その切断型D4GDIの機能は不明である。我々は、これら切断型のD4GDIの転移における機能を検討するために、Asp55切断型D4GDI(Δ55)を、srcでトランスフォームしたBalb/c A31-1-1細胞やmelanoma細胞に強制発現させ、転移能を調べた。その結果、Δ55は転移能を顕著に抑制することが明らかとなった。Δ55安定発現細胞では、尾静脈注射後の肺での滞留が低下し、in vivoでの腫瘍増殖速度が低下していた。また、アノイキス(細胞が細胞外基質から離脱したことにより生じるアポトーシス)感受性が増加していることが明らかになった。Δ55を一過性に過剰発現させても、やはりアノイキスが起こりやすくなった。また、A31-1-1細胞やそのトランスフォーム細胞ではアノイキス誘導後5分以内に、Δ55-D4GDIと思われるバンド(複数の抗D4GDI抗体で認識される)がウエスタン法により検出された。このバンドが、本当にΔ55-D4GDIであることはさらに確認する必要があるが、現時点では、D4GDIはアノイキス過程のごく初期にAsp55で切断を受け、細胞外基質からの細胞の離脱をアポトーシスシグナルへと変換するのに関わる分子ではないかと推測された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Overexpression of Aurora-A potentiates HRAS-mediated oncogenic transformation and is implicated in oral carcinogenesis.2005

    • 著者名/発表者名
      Tatsuka, M.
    • 雑誌名

      Oncogene 24・6

      ページ: 1122-1127

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Nuclear translocation of cleaved LyGDI dissociated from Rho and Rac during TP53-dependent ionizing radiation-induced thymic apoptosis in vitro.2004

    • 著者名/発表者名
      Zhou, X.
    • 雑誌名

      Radiation Res. 162・3

      ページ: 287-195

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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