研究課題
基盤研究(C)
本研究は肺および気道の線維化のメカニズムにおいて、特にT細胞およびSOCS分子の役割を明らかにすることを目的に検討してきた。T細胞クローンおよびSOCS-1分子の役割につき、次のような知見を得た。1.OVA特異的T細胞レセプター(TCR)のトランスジェュックマウスを用いて、Th1クローンの受身移入に引き続いてTh2の移入を行うことで肺の線維化が惹起される可能性が明らかになった。2.IPF由来の肺線維芽細胞と正常肺由来の線維芽細胞を比較すると、従来知られているとおり、コラーゲンの産生は前者で亢進していたが、SOCS-1の発現は低下していた。SOCS-IKOマウス由来胎生期線維芽細胞では、コラーゲン産生か亢進していること、SOCS-1を遺伝子導入することで抑制が認められたことから、コラーゲン産生とSOCS-1発現低下の間には因果関係があることが明らかになった。3.ブレオマイシン肺線維症モデルでは、SOCS-1mRNAはブレオマイシン投与1日後より速やかに誘導され、Day7まで有意に上昇していた。SOCS-1ヘテロマウスではブレオ投与7日におけるBAL中総細胞数、マクロファージ、リンパ球、好酸球の有意な増加が認められ、好酸球はDayl4においても有意な増加が認められた。全肺より得られたハイドロキシプロリン量はヘテロマウスで有意に上昇しており、SOCS-1発現低下によるブレオマイシン誘導性の線維化の増強が示された。SOCS-1導入アデノウイルスを投与すると、ハイドロキシプロリン量は低下し、肺の線維化が抑制された。
すべて 2007 2006 2005 2004 その他
すべて 雑誌論文 (22件)
Biochem Biophys Res Commun 353
ページ: 1004-1010
Journal of asthma 43
ページ: 25-29
Respirology 11
ページ: 164-168
Cancer Science
ページ: 420-429
J Asthma 43
Cancer Sci 97
European Respiratory Journal 25
ページ: 653-659
Oncology Reports 14
ページ: 185-189
Clinical Cancer Research 11
ページ: 8674-8679
Biochem Biophys Res Commun 338
ページ: 1845-1852
Eur Respir J 25
Oncol Rep 14
Clin Cancer Res 11
Biochem Biophys Res Comm 338
Journal of Asthma 41
ページ: 877-882
分子呼吸器病 8
ページ: 503-508
J Asthma 41
Clinical Experimental Allergy In press
International Journal of Cancer In press
Clin Exp Allergy (in press)