• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

ジストロフィン欠損筋におけるマトリックスメタロプロテアーゼに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16590819
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

中村 昭則  国立精神・神経センター, 遺伝子疾患治療研究部, 室長 (10303471)

キーワードジストロフィン / マトリックスメタロプロテアーゼ / MMP-2 / MMP-9 / mdxマウス / ジストロフィー犬
研究概要

Matrix metalloproteinases(MMPs)は細胞外マトリックス成分の分解の主役を担う酵素群であり、組織のremodelingにおいて重要な役割を果たす一方、癌や拡張型心筋症などにおいて活性調節機構が破綻していることが報告されている。我々はこれまでに、ジストロフィン欠損マウス(mdx)の骨格筋でMMP-9が高発現していることを報告した。また、正常筋における実験的壊死・再生系においてもMMPの発現が増加していることから、これらの分子がジストロフィー変化や筋壊死・再生の機序に関与している可能性について検討を行ってきた。筋ジストロフィー犬の骨格筋を用いて検討したところ、MMP-2、MMP-9およびこれらの活性調節分子であるMT1-MMP、MMPの内因性阻害因子であるTIMP-1、TIMP-2のmRNAレベルの増加が見られた。また、ゼラチンザイモグラム法を用いた検討では、筋ジストロフィー犬の骨格筋におけるMMP-2,-9の活性が正常対照群と比較し著しく高いことや、in situザイモグラムにおけるMMP-2,-9の局在は、壊死・再生部位と一致していることを明らかにした。免疫組織化学法ではMMP-9は浸潤炎症細胞と共局在を示し、炎症反応との関連が示唆されたが、MMP-2の局在は筋ジストロフィー犬では抗体の反応性等の問題があり検討が困難であったものの、正常マウスにおける実験的壊死・再生系およびmdx骨格筋において再生線維周囲のmesenchymal fibroblastic cellと考えられる細胞に局在していることが明らかになった。現在、MMP-2陽性細胞の性格を明らかにするため、FACSを用いた解析と、既に導入済みであるMMP-2およびMMP-9各々のノックアウトマウスを用いて、実験的壊死・再生系を用いたMMP-2,-9の機能について解析中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Up-regulation of mitogen activated proteinkinases in mdx skeletal muscle following chronic treadmill exercise.2005

    • 著者名/発表者名
      Nakamura A, Yoshida K, Takeda S et al.
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta 1740

      ページ: 326-331

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Physical exercise accelerates degeneration/regeneration cycle and down-regulated insulin-like growth factor-1 in dystrophin-deficient muscles2005

    • 著者名/発表者名
      Okano T, Yoshida K, Nakamura A, et al.
    • 雑誌名

      Muscle Nerve 32

      ページ: 191-199

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Major clinical and histopathological characteristics of canine X-linked muscular dystrophy in Japan, CXMDJ.2005

    • 著者名/発表者名
      Shimatsu Y, Yuasa K, Yoshimura M, et al.
    • 雑誌名

      Acta Myologica 24

      ページ: 145-154

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Neuregulin receptor ErbB2 localization at T-tubule in cardiac and skeletal muscle.2005

    • 著者名/発表者名
      Ueda H, Oikawa A, Nakamura A, et al.
    • 雑誌名

      J Histochem Cytochem 53

      ページ: 87-91

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi