研究課題/領域番号 |
16590822
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
安田 斎 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80135467)
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研究分担者 |
小島 秀人 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00225434)
前田 憲吾 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80324581)
川合 寛道 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90378456)
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キーワード | 脊髄後根神経節ニューロン / アデノ随伴ウイルス / 神経成長因子 / エリスロポイエチン / CMVプロモーター |
研究概要 |
前年度までにファージディスプレイ法を用いて脊髄後根神経節ニューロンに特異的ペプチド配列を3つ同定した。平成16年度に引き続き、脊髄神経節ニューロンを標的とする遺伝子治療ベクターを使用した新たな脊髄側索硬化症に対する遺伝子治療法の開発を行った。 1)ニューロン特異なペプチド配列を用いた選択ベクターの作成 脊髄ニューロンに特異的に接着できる7個のペプチド配列の採取には、ファージディスプレイ法によるペプチド配列の採取が必要となる。ファージを用いた研究につき文部科学省から平成16年1月29日の告示第7号により、その使用は大臣確認実験の範疇であることの注意が喚起され、新たに第二種使用等拡散防止措置確認申請書およびその他の書類を提出せざるを得なくなり、止むを得ず実験は中断した。その後、平成18年2月6日付で遺伝子組換え生物等の使用にファージを追加するとの改正を受けて本研究は大臣確認の必要はないとの連絡を文部科学省から受け、ペプチド配列の採取を再開した。これを受け、ファージを用いたニューロン特異的遺伝子治療ベクターの作成を進める予定である。 2)脊髄後根神経節ニューロンに対する遺伝子治療ベクターの開発 一方、ファージを用いた研究が中断している間、ペプチド配列を用いずに行う方法として、脊髄後根神経節ニューロンに対して親和性を有するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた検討を行った。マウス神経組織よりPCR法によりクローニングした神経成長因子ならびにエリスロポイエチン遺伝子にCMVプロモータならびにpolyAを接着し、シャトルベクターを作成した。この配列はAAV作成に際し、組み込める適正容量より小さいことから、stufferを作成し、現在ベクター作成の最終段階にある。今後、動物モデルを用いた治療研究に移る予定である。
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