研究課題/領域番号 |
16590825
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 正紀 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20359847)
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研究分担者 |
小仲 邦 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
佐古田 三郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00178625)
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キーワード | 筋強直性ジストロフィー / リアノジン受容体 / スプライシング / mRNA / ナトリウムチャネル / 抗不整脈薬 / 骨格筋 / カルシウム |
研究概要 |
筋強直性ジストロフィー症の病態について、異常繰り返しを有するmRNAが他のmRNA制御に影響を与え種々の症状を呈するという仮説が病態メカニズムとして注目されている。われわれは、特に筋の成熟分化機構にかかわるmRNA制御に障害があると想定し、モデルマウス、生検筋、チャネル発現システムを用いて、本症の病態解明、治療予想モデルの確立を目指して研究を進め、以下のように初年度計画以上の成果を挙げることが出来た。 本症の病態に筋の成熟異常が関与しているという仮説に基づき、筋成熟時にスプライシング様式が変化する蛋白に注目し、患者筋およびモデルマウスでmRNAの変化をRT/PCR法にて検討した結果、細胞内カルシウム濃度維持に重要な筋小胞体カルシウムポンプ(SERCA)にスプライシング異常が存在すること見出した。後述のリアノジン受容体の異常と併せ、細胞内カルシウム異常が本症の骨格筋の病態に関与することを強く示唆する結果であった。 また、われわれの発見したリアノジン受容体のスプライシング変異体の機能について、オーストラリア国立大との共同研究を行い、本症で増加している変異体はリアノジンに対する親和性が低下していることが判明した。 さらに、クラスIc抗不整脈薬(フレカイニド)の抗ミオトニー作用について、培養細胞を用いたNaチャネル発現系で検討し、臨床投与量でも十分なチャネル抑制効果があることを示し、治療薬としての可能性を示した。今後、コンピューターシュミレーションなどを用いた治療予測モデルにつながる基本的データも合わせて取得することが出来た。
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