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2005 年度 実績報告書

ヒト髄液中脳型カルボキシポプチダーゼBの痴呆性疾患診断学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16590860
研究機関(財)先端医療振興財団

研究代表者

松本 明  (財)先端医療振興財団, 臨床研究情報センター脳疾患病態解析部, 部長 (80181759)

研究分担者 松山 正剛  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80243319)
櫻井 孝  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50335444)
キーワード質量分析 / 髄液(脳脊髄液) / 早期診断マーカー / 神経脳疾患 / アルツハイマー病 / 軽度認知障害 / ベータアミロイド / カルボキシペプチダーゼB
研究概要

ヒト脳型カルボキシペプチダーゼB(HBCPB)は局在が海馬など記憶学習・認知機能の中枢での局在が顕著であること、記憶学習機能の示標である長期増強現象を障害するベータアミロイドオリゴマー解離作用や、髄液中発現などユニークな特色をもち、人種を問わず解析した弧発性AD脳の全例で、海馬菱形ニューロンでの著明な減少を確認している。ヒト髄液中HBCPBの診断学的意義を解明するため、髄液検体に対しHBCPBおよびベータアミロイド各分子種の定量・定性的解析を質量分析法により行い、その解析結果と各検体提供者の臨床情報(疾患、痴呆の客観評価、検査所見、画像情報など)相関検索から明らかになった診断学的意義は以下のとおりである。
平成16年度および17年度に集積し、解析に適した髄液検体数はそれぞれ66例および31例であった。臨床情報の開示時期(平成17年末)以前の解析については、抗体相互作用質量分析(HBCPBおよびベータアミロイドに対するモノクロナル抗体を使用)による盲検解析をすべての検体について行い、その結果に基づき異常群(HBCPBペプチドの変動とそれに関連したベータアミロイド1-42相対比率の低下)と正常群その他に分類した。臨床情報の開示後の相関検索解析により、有用なマーカー候補分子(ペプチド)を選択し、当該マーカー分子について、統計的有意性の解析も行い総合的に診断マーカーとしての意義を検討した。また米国で精力的に解析きれているアルッハイマー病の前駆的病態といえる軽度認知障害の判定基準を準用し、検体の準カテゴリーとした。現時点の解析結果では、特異的エピトープ認識抗体をもちいた相互作用解析で確認できる髄液ペプチドC14EP71-1.5が軽度認知障害検体で最も高値でアルツハイマー病への移行□重症化に伴い低下正常化すること、この傾向は病理組織化学的にも対応していることが明らかになった。現在当該ペプチドの同定解析が進行中であり、全検体の解析を待ってHBCPBペプチドマーカーの意義を上記視点を核として解明する。
なお主任研究者は検体の質量分析解析と研究の総括を、分担研究者(櫻井)は臨床情報の解析と検体の採取を、同(松山)は解析結果と臨床情報の統計学的相関検索を主に担当した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Transgenic mice expressing mutant (N279K) human tau show mutation dependent cognitive deficits without neurofibrillary tangle formation2005

    • 著者名/発表者名
      Shogo Matsuyama, Yoshihisa Kitamura, hiroshi Mori et al.
    • 雑誌名

      FEBS left (in press)

  • [雑誌論文] Enhanced long-term potentiation in vivo in dentate gyrus of NELL2-deficient mice2004

    • 著者名/発表者名
      Shogo Matsuyama, Koutoku Aihara, et al.
    • 雑誌名

      Neuro Report 15(3)

      ページ: 417-420

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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