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2005 年度 実績報告書

エピジェネティクスによるインスリン遺伝子発現機構の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16590872
研究機関山梨大学

研究代表者

横森 宣彦  山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (20293475)

キーワードGABP / エピジェネティクス / メチル化 / インスリン遺伝子
研究概要

本研究は、膵臓特異的な転写因子およびエピジェネテックな遺伝子の転写調節の組み合わせにより非β細胞(膵内分泌前駆細胞、体細胞)から膵β細胞へ分化誘導することを目的とするものである。非β細胞としてHepG2細胞、膵β細胞としてRIN細胞のインスリン遺伝子プロモーターのCpG siteのmethylation rateを検討したところ、HepG2細胞ではメチル化、RIN細胞では脱メチル化傾向を示した。AR42J細胞、BRL細胞、HepG2細胞にhistonedeacetylase inhibitor(Depsipeptide)あるいはDNA脱メチル化剤である5-Azacytidineを投与し、インスリン遺伝子の発現を誘導できるか検討したが、RT-PCR法、インスリン抗体免疫染色法では発現の確認はできなかった。PDX-1遺伝子をstable transfectionしたHepG2細胞、BRL細胞においては、Depsipeptideと5-Azacytidineの両者の投与によりRT-PCR法によりインスリン遺伝子の発現をわずかに認めたが、インスリン抗体免疫染色法では発現の確認はできなかった。上記結果より、膵β細胞の分化にエピジェネテイクスの関与する可能性はあるが、PDX-1、および脱メチル化剤、ヒストン脱アセチル化阻害剤の組み合わせにより培養非□細胞(HepG2細胞、BRL細胞)にインスリン遺伝子を発現することは、困難であると考えられた。一方、我々が既に明らかとしたように転写因子GABPはヒトインスリンプロモーターに結合するが、今回、抗GABPα抗体、抗GABPβ抗体による免疫組織染色によりGABPは膵臓においては、ランゲルハンス島にのみ存在することが明らかとなった。これはGABPが膵臓においてインスリン遺伝子の転写促進に関与することを支持する結果と思われる。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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