研究課題/領域番号 |
16590908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岡部 泰二郎 九州大学, 大学病院, 助手 (40264030)
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研究分担者 |
柳瀬 敏彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (30239818)
後藤 公宣 九州大学, 大学病院, 助手 (90284512)
野村 政壽 九州大学, 大学病院, 助手 (30315080)
名和田 新 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10038820)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 副腎 / 再生 / ステロイドホルモン / 骨髄細胞 / 組織幹細胞 / cell therapy |
研究概要 |
われわれは、骨髄間葉系幹細胞に近い性格をもつと考えられる骨髄細胞にAd4BP/SF-1の遺伝子導入を行い、ACTH反応性のステロイド産生細胞の誘導に成功した。この細胞は、長期間安定して、各種ステロイド合成酵素遺伝子の発現、ならびに各種ステロイドの産生を行うことができた。 さらにin vivoでのステロイド産生細胞の効果を検討するために、scidマウスの両側副腎を二期的に摘出することにより副腎機能不全症モデルマウスを作製した。このマウスの腎被膜下に上記ステロイド産生細胞を片側副腎摘出後に移植したところ、副腎不全急性期のレスキュー効果と、その後の延命効果が認められた。in vivoでのステロイド産生細胞の効果を示すことができ、今後副腎再生への臨床応用にむけた試みが加速するものと思われる。 また本研究は、骨髄細胞から未分化な間葉系幹細胞様の細胞を簡単に濃縮できる事、および細胞融合ではなくて細胞自身の分化プログラムの変化により骨髄細胞が異なった系統の細胞に分化できることを明らかにした点でも大変意義のある研究である。 今後の検討課題として、1)Ad4BP/SF-1の遺伝子導入によって引き起こされる一連の情報伝達カスケードの解明、2)副腎型および性腺型のステロイド産生の分離の試み、3)可溶性因子による副腎再生の試み、4)ヒト骨髄細胞を用いた試み、5)in vivoへの応用、6)ヒトにおける治療への応用等があげられる。
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