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2004 年度 実績報告書

FRETを中心とした核内受容体の細胞内輸送および局在機構の時間的空間的解析

研究課題

研究課題/領域番号 16590909
研究機関九州大学

研究代表者

河手 久弥  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20336027)

研究分担者 高柳 涼一  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
キーワード核内受容体 / GFP / ステロイドホルモン / 転写制御 / 転写共役因子 / 共焦点レーザー顕微鏡
研究概要

1.アンドロゲン不応症(AIS)患者由来の変異型アンドロゲン受容体(AR)の細胞内動態の解析
AIS患者由来でDNA結合ドメインにアミノ酸置換を有する変異型AR(AR-C579F)の細胞内動態を、GFP融合タンパク質を用いて解析した。野生型ARはリガンド処理後に細胞質から核に速やかに移行して細かいfociを形成するのに対して、AR-C579Fはまず細胞質に大きなdotを認め、遅れて核に少数で大きいdotを形成した。細胞内小器官に特異的に局在する蛍光物質を用いた二重染色やGFP抗体を用いた免疫電顕の結果から、AR-C579Fの細胞質のdotはミトコンドリアの近傍に位置することが明らかになった。また核内fociに対するFRAP解析の結果、AR-C579Fは野生型ARに比べて、核内でのmobilityが低下していた。このようなAR-C579Fの核移行障害、核内における局在の障害および核内でのmobilityの低下がAIS発症の原因であることが示唆された。
2.FRETシステムの構築
ARとCFP、ARと直接結合することが報告されている転写共役因子SRC-1あるいはTIF2とYFPの融合タンパク質をそれぞれ発現するベクターを作製した。両者をCOS-7細胞で発現させて、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、FRET解析の条件設定を行っている。
3.Runx2タンパク質による、ステロイドホルモン受容体を介する転写活性化の抑制
骨芽細胞分化に必須であるRunx2が、骨芽細胞株においてAR, ER, GRの転写活性化を抑制することを明らかにした。Runx2発現によりARのリガンド依存性のfoci形成が阻害されることから、Runx2は、ARの正常なコンパートメントへの局在を阻害することによって、ARの転写活性化を抑制することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Tob proteins suppress steroid hormone receptor-mediated transcriptional activation.2005

    • 著者名/発表者名
      Kawate H. et al.
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Endocrinolology 230

      ページ: 77-86

  • [雑誌論文] Glucocorticoid suppresses the canonical Wnt signal in cultured human osteoblasts2005

    • 著者名/発表者名
      Ohnaka K. et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 329

      ページ: 177-181

  • [雑誌論文] Glucocorticoid enhances the expression of dickkopf-1 in human osteoblasts : novel mechanism of glucocorticoid-induced osteoporosis.2004

    • 著者名/発表者名
      Ohnaka K. et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 318

      ページ: 259-264

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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