研究課題/領域番号 |
16590911
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
高須 信行 琉球大学, 医学部, 教授 (20020927)
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研究分担者 |
大城 譲 琉球大学, 医学部, 助手 (40336376)
幸喜 毅 琉球大学, 医学部, 助手 (80273415)
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キーワード | TSAb / TSBAb / TBII / TRAb / バセドウ病 / 橋本病 / 甲状腺機能低下症 |
研究概要 |
(1)何をどこまで明らかにするか TSAb (thyroid stimulating antibody)・TSBAb (thyroid stimulation blocking antibody)・TBII (TSH binding inhibitory immunoglobulin)を同時に測定するTSHレセプター抗体(TSH receptor antibody TRAb)超高感度測定法を開発する。TSAb・TSBAb・TBII同時測定超高感度TRAb assayを開発する。 (2)特色・背景 甲状腺自己免疫疾患にはバセドウ病と橋本病がある。バセドウ病は甲状腺機能亢進症、橋本病は甲状腺機能低下の原因である。甲状腺刺激抗体TSAbは甲状腺を刺激し、バセドウ病の原因になる。甲状腺阻害抗体TSBAbはブロッキング抗体で、甲状腺機能低下症の原因になる。橋本病のなかにはTSBAbが陽性になあるものがある。TSAbとTSBAbはTSHレセプター抗体(TRAb)である。またTBIIはreceptor assayであり、TSH受容体レベルて測定する。TBIIはTSAbとTSBAbを反映する。TSAbは刺激抗体であり、cAMP産生量を測定する。TSBAbは抑制抗体であり、TSH刺激によるcAMP産生増加をどの程度抑制するかをみる。TBIIはTSAbとTSBAbをTRAbとして測定するが、抗体の機能を反映しない。TBIIは刺激抗体TSAbと抑制抗体TSBAbを識別しない。TSAbとTSBAbは混在する。TSAb、TSBAbは測定するとき、互いに干渉する。このためTSAb存在下ではTSBAbは正確には測定できない。TSBAb存在下ではTSAbは正確には測定できない。またTBIIでは、これら抗体の合計として測ることしかできず、実際のTSAb、TSBAb、TBII測定は不可能である。今回これら抗体をハイブリドーマにてモノクローナルに作製し、さらに特異的なリコンビナントのヒトTSHレセプターを作製することにより、各々の抗体測定可能なassayを作る。 (3)方法、結果と意義 TSAb・TSBAb・TBIIを同時測定するTSHレセプター抗体(TRAb)超高感度測定法の開発をする。現在、TSAb、TSBAb、TRAb各々の抗体を独立して測定することはてきない。今回TSAb、TSBAb、TRAb抗体をハイブリドーマにてモノクローナルに作製し、さらに特異的なリコンビナントのヒトTSHレセプターを作製することにより、各々の抗体を測定できるassayを作る。高感度TSAb測定系を開発した。高感度TSBAb測定系も開発中である。TSAb・TSBAb・TBIIを同時測定するTSHレセプター抗体(TRAb)超高感度測定法の開発中である。
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