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2004 年度 実績報告書

アルドステロンの非ゲノム作用と病態生理学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16590914
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

田辺 晶代  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00236655)

研究分担者 成瀬 光栄  国立病院機構, 京都医療センター, 部長 (40120018)
キーワードアルドステロン / ゲノム作用 / 非ゲノム作用 / スピロノラクトン / エプレレノン
研究概要

アルドステロン(Aldo)のゲノム作用を検討するため、Wistarラットにアルドステロンの慢性投与下でゲノム作用を阻害するミネラルコルチコイド(MR)受容体拮抗薬であるスピロノラクトン(SPRL)を投与し心筋における臓器障害作用を検討した。SPRL投与群の血圧は非投与群より有意に低値であったが、体重は非投与群と比べて差を認めなかった。心臓組織所見上、間質、血管周囲の線維化はSPRL投与群と非投与群で差を認めなかったが、心臓type I, III Collagen mRNA、BNP mRNA発現はSPRL投与群で有意に低下し、SPRLによるゲノム作用阻害が臓器保護作用を発現することが示された。次に、内因性Aldoのゲノム作用、非ゲノム作用とその病態生理的意義の解明を行なうため、高血圧とレニン・アンジオテンシン・Aldo系の亢進を示すモデルラットSHR-SPに非降圧量のSPRLあるいは非ゲノム作用を有することが示唆されている新規MR受容体拮抗薬エプレレノン(EPL)を投与して心筋、腎臓における臓器障害作用を検討した。SPRL投与群、EPL投与群の血圧、心重量は非投与群と差を認めなかったが、心臓type I、III collagen、腎type I collagen mRNA発現は有意に減少した。しかし、無治療SHR-SP群と比べ血中レニン、Ang II、Aldo.濃度は有意に高値で、心臓BNPとET-1 mRNA発現の増加、腎糸球体硝子化、間質線維化、尿細管萎縮、腎動脈内膜の肥厚、大動脈壁厚などの増悪を示した。一方、EPLR群では心臓type I、III collagenに加えてBNP mRNA発現は対照群と比較して有意に減少し、ET-1 mRNA発現は対照群と不変で増加を認めなかった。SPRLとEPLの臓器保護作用に対する差が非ゲノム作用に関連するか否かは今後in vitroで検討する必要があると考えられる。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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