研究課題/領域番号 |
16590924
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
半下石 明 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20344450)
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研究分担者 |
黒川 峰夫 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80312320)
千葉 滋 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60212049)
小川 誠司 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (60292900)
神田 善伸 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30334379)
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キーワード | Blimp-1 / 細胞周期 |
研究概要 |
B細胞の終末分化に関与する転写因子であるBlimp-1と同じPRドメインをもつ蛋白質ファミリーではRIZ1やMDS1-Evi1など、欠失による不活化や変異体の発現増加が腫瘍細胞特異的に認められることより、これらの蛋白質の変異が腫瘍化に関与することが示唆されている。造血器細胞を対象とした我々の解析ではBlimp-1の遺伝子変異が認められることより、Blimp-1が癌抑制遺伝子の一つである可能性が示唆されている。そこで、本研究ではBlimp-1がB細胞の分化以外にどの様な機能を持つか、特に腫瘍化との関連を明らかにすることを目的にBlimp-1変異マウスを作製し、生体内でのBlimp-1の機能を解析するとともにin vitroの系を用いてBlimp-1の詳細な機能解析を行った。 1.Blimp-1変異マウスの解析。Blimp-1のコンディショナルノックアウトマウスを作製したところ、脾臓の腫大やリンパ節の腫脹を示すマウスが観察された。免疫染色にて脾臓とリンパ節の組織ではT細胞の増加が認められたため、フローサイトメトリーでクローナリティーを詳細に解析した結果、増殖していたT細胞はポリクローナルであった。現在のところ作製した変異マウスの造腫瘍性については明らかでないが、継続して観察を行う。 2.Blimp-1の細胞周期制御機構の解析。細胞株を用いた実験においてBlimp-1の過剰発現により細胞周期は停止することを見出した。そこでBlimp-1の細胞周期制御機構を明らかにするために、siRNAなどの手法を用いて詳細に解析した結果、Blimp-1により細胞周期はG1期とG2期に停止し、細胞周期の停止はRbおよびp53蛋白質の発現に依存していることが明らかになった。 3.Blimp-1下流遺伝子群の同定。Blimp-1により転写が制御される遺伝子を網羅的に同定するためにGeneChipを用いた発現解析を行った結果、Blimp-1の発現により、発現量に変化(減少・増加)を示す遺伝子を複数見出した。特に細胞周期を制御する遺伝子を認めたため、この遺伝子のプロモーター領域に対するBlimp-1の結合や転写活性能について現在解析中である。
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