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2005 年度 実績報告書

サイトカインによる増殖を負に制御する新規蛋白質MAIRの腫瘍化における役割

研究課題

研究課題/領域番号 16590948
研究機関熊本大学

研究代表者

鈴 伸也  熊本大学, エイズ学研究センター, 講師 (80363513)

キーワードTRIM35 / RBCC / M-CSF / apoptosis
研究概要

マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)は単球・マクロファージの増殖・分化・活性化に必須なサイトカインである。これら生物活性の正の制御機構は精力的に解析がなされてきたが、負の制御機構については未解明の点が多い。そ破綻が腫瘍化の一因である事を考えると、M-CSFシグナル伝達においてどのようにフィードバック機構が調節されているかの解明は重要な問題である。
MAIR/TRIM35はM-CSF刺激下に発現増強される新規遺伝子として単離した遺伝子である。その産物はRBCC蛋白質ファミリーの一つである。興味深い事に、MAIR/TRIM35は幅広い細胞に対して強い細胞死を誘導する事を明らかにした。4つの機能領域(RING finger、B-box、coiled-coil、SPRY)の内、RING fingerとcoiled-coil領域が細胞死誘導機能に必須であった。また、MAIR/TRIM35によって誘導される細胞死は、ミトコンドリア膜低下およびcaspase3の活性化を伴うアポトーシスであった。一方、MAIR/TRIM35は細胞質内で極めて大きなaggregateとして存在する。そして、細胞死誘導能を欠損する変異体はaggregateを形成しない事から、細胞質内での存在様式が機能と相関する事が明らかとなった。
M-CSFは本来、細胞増殖刺激因子であるが、同時に細胞死誘導因子であるMAIR/TRIM35の発現を誘導する事が明らかとなった。今後、MAIR/TRIM35の機能を担う分子機構を解析する事で、サイトカイン受容体シグナルとの関連が明らかになると予想される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Selective expansion and engraftment of human CD16+ NK cells in NOD/Scid mice2005

    • 著者名/発表者名
      Harada H, Suzu S, Itoh T, Okada S
    • 雑誌名

      European Journal of Immunology 35・12

      ページ: 3599-3609

  • [雑誌論文] HIV-1 Nef interferes with M-CSF receptor signaling through Hck activation and inhibits M-CSF bioactivities2005

    • 著者名/発表者名
      Suzu S, Harada H, Matsumoto T, Okada S
    • 雑誌名

      Blood 205・8

      ページ: 3230-3237

  • [雑誌論文] BT-IgSF, a novel immunoglobulin superfamily protein, function as a cell adhesion molecule2005

    • 著者名/発表者名
      Harada H, Suzu S, Hayashi Y, Oakda S
    • 雑誌名

      Journal of Cellular Physiology 204・3

      ページ: 919-926

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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