研究課題/領域番号 |
16590949
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
堀川 健太郎 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (40322309)
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研究分担者 |
川口 辰哉 熊本大学, 医学部附属病院, 助教授 (50244116)
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キーワード | 再生不良性貧血 / 変異クローン / 発作性夜間血色素尿症 / 骨髄異形成症候 / HPRT / 一酸化窒素 |
研究概要 |
発作性夜間血色素尿症(PNH)における免疫機序による造血障害、骨髄異形成症候群(MDS)/白血病の合併、さらにはPIG-A変異クローンの発生などは再生不良性貧血(AA)でも共通して認められることから、我々がPNHで見出した"変異クローンが発生しやすい造血環境"がAAでも同様に病態に関与する可能性が想定される。また、MDSにおいても免疫学的機序による造血障害や白血病クローンの高頻度出現など、AAやPNHと緊密性が高い。抗胸腺免疫グロブリンやシクロスポリンなどの免疫抑制療法の進歩によりAAの予後は飛躍的に改善しつつある一方で、晩発性のクローン性疾患(PNH、MDS、acute leukemia)の合併が新たな予後因子となり解決すべき課題となっている。これらクローン性疾患の発生機序を明らかにすることは、その発生前診断や治療法選択など診療面にも大きく貢献するものと推測される。そこでPNHにおける好変異性造血環境を実証した経験を生かし、AAをはじめとする造血不全疾患における変異クローン発生機序解明のために本研究を企画した。 今年度はAAおよびMDS患者における好変異造血環境を実証する。このため患者末梢血リンパ球および骨髄単核球を得て、6-thioguanine含有培地で2週間培養する。コロニー数を対象と比較しHPRT変異頻度を測定する。加えて変異コロニーよりHPRTのcDNAをRT-PCR法にて作成し塩基配列を決定し、期待通りにHPRT遺伝子に変異が存在するか、健常人にもみられる変異スペクトラムであるか、また変異部位が特定の部位に集中しているかなどを検索する。そのうえで過去のPNHで得られたデータと比較し好変異造血環境が実証されるか検討する。現在多数のAA、MDS症例でコロニー作成中であり、一部ではcDNAの塩基配列を決定しつつある。
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