研究課題/領域番号 |
16591000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉田 浩二 近畿大学, 医学部, 講師 (60230736)
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研究分担者 |
斉藤 昭夫 近畿大学, 医学部, 講師 (40153788)
早川 清雄 近畿大学, 医学部, 助手 (00368292)
仲谷 達也 近畿大学, 医学部, 講師 (40319661)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | CTGF / fibronectin / fibrin / two-hybrid |
研究概要 |
臓器線維症の治療を目標として、酵母two-hybrid法を用いてconnective tissue growth factor(CTGF)と結合するタンパク質を探索した。ヒト肺線維芽細胞由来cDNAライブラリーをスクリーニングし、preyタンパク質としてfibronectin(FN)が同定された。複数のFN遺伝子が同定されたが、いずれもFNタンパク質のC末端側に存在するtype I repeat(F1)領域に相当する部分であった。さらにCTGFはFNのN末端側に存在するF1領域とも結合したが、F1配列を含まないその他の領域とは結合しなかった。このことから、FNのF1領域はCTGFと結合するモチーフをもつことが示唆された。CTGFは4つのドメインから構成されているので、各ドメインごとにFNとの結合を検討したところ、C-terminal(CT)domainのみが単独でもFNと結合し、このドメインがFNとの結合に重要であることが推定された。baitとpreyを入れ替えて行ったtwo-hybrid実験でもF1領域とCT domainとの結合が確認された。さらに、表面プラズモン法、ELISA法などの実験結果もCTGFとFNが結合することを示した。なお、本実験で用いたrecombinant CTGFが生理的活性を保持していることも、培ヒト肺線維芽細胞を用いた実験で確認した。 FNのF1領域はfibrinと結合することが報告されているので、CTGFがFNとfibrinの結合に及ぼす影響についてELISA法を用いて検討した。その結果、CTGFは濃度依存的にFNのfibrinへの結合量を増加させた。このことからCTGFが組織修復や線維化を促進する機序のひとつとして、FNとfibrinの結合増強作用が考えられた。
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