研究課題
基盤研究(C)
重症慢性活動性EBウイルス(EBV)感染症症候群患者(年齢5-15歳、男6例、女4例)の検討で以下の結果を得た。1.PCR法を用いた末梢血単核球および組織(主にリンパ節)におけるEBVゲノムの同定は、全例陽性であった。なお、末梢血単核球でのコピー数は著しく増加していた。2.EBVゲノム陽性細胞における潜在関連抗原の発現は、10例中8例が、EBV-determined nuclear antigen(EBNA)-1およびlatent membrane proteins(LMPs)を、1例がさらにEBNA-2を認めた。主な感染細胞は、T細胞が8例、NK細胞が1例、B細胞が1例であった。T細胞感染例がより重症となる傾向を認めた。3.これらの細胞ではEBV増殖関連抗原の発現を認めなかった。4.末梢血および組織では、特異な染色体異常を認めなかった。5.自然末梢血単核球培養では、前記2の抗原発現が経時的に減少した。6.IL-2添加末梢血単核球培養では、6例で前記2の抗原発現の経時的増加を認めた。7.膀帯血単核球との混合培養では、前記2の抗原発現の経時的低下を認めた。なお、対照としたEBV抗体陽性健康人では、10例中1例で末梢血単核球にEBVゲノムを認めたが、低いコピー数であった。また、1例で末梢血単核球自然培養および膀帯血単核球との混合培養で株化をみ、潜在関連抗原は全ての発現が経時的に増加した。なお、対照ではいずれもGranzyme Bの発現とIL-12ならびにインターフェロン-ガンマの産生と発現を伴うEBV特異的細胞障害性T細胞およびNK細胞活性を認めた。しかし、患者では、Granzyme Bの発現の低下とともに、NK細胞活性も10例中8例で低値をみた。
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