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2005 年度 実績報告書

骨髄腔内への造血幹細胞輸注による移植療法確立のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16591031
研究機関広島大学

研究代表者

佐藤 貴  広島大学, 病院, 講師 (90271064)

研究分担者 小林 正夫  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00162016)
キーワード異種間移植 / 骨髄腔内輸注 / 造血幹細胞移植 / NOD-SCIDマウス / 好中球エラスターゼ
研究概要

ヒト造血幹細胞のソースとして、骨髄および臍帯血を用いた。CD34陽性細胞をビーズを用いて濃縮し、90%程度の純度のものを臍帯血で20,000〜100,000個、骨髄血で100,000〜1,000,000個を1匹のマウスに移植した。移植マウスは、5〜8週齢のNOD-SCID β2-nullマウス及びShi -SCIDマウスの2系統を用いた。マウスに300cGyの放射線照射後、尾静脈から移植したものを対照とし、脛骨腔内に移植したものとその生着率を比較した。移植6〜8週後マウス骨髄、脾臓、末梢血から細胞を抽出しヒト細胞の生着をCD45抗体を用いて計測した。同時にCD19抗体、CD11抗体、CD14抗体、CD3抗体、GlycophorincA抗体で染色し構成細胞分画を検討した。
臍帯血の移植では、経静脈的移植、骨髄腔内移植いずれも高率に生着が認められ、両者に差は見いだせなかった。
骨髄血の移植は、これまで高率に生着した報告はなかったが、細胞を前処理し、骨髄腔内輸注することでNOD-SCIDβ2-nullマウスに高率に生着せしめる方法が見いだせた。尾静脈から移植したマウスでは、生着しないか数%の生着しか確認できなかったが、骨髄腔内への移植では、最大80%の生着をみた。生着細胞は、T cellを除く系統の細胞が確認された。今後、移植前に行った細胞処理の方法について、さらに検討を加え、細胞のホーミングや生着に関与する分子についての解析が必要であると考えられた。
また、並行して研究した好中球エラスターゼの造血系に与える影響について知見が得られた。
これらの知見をふまえて、好中球エラスターゼが造血再幹細胞のホーミングに与える影響について、さらに研究を進めて行く予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A comparison of the defective granulopoiesis in childhood cyclic neutropenia and in severe congenital neutropenia.2005

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiko Sera
    • 雑誌名

      Haematologica 908

      ページ: 1032-1041

  • [雑誌論文] Neutrophil elastase modulates granulopoiesis through the interaction of G-CSF and G-CSF receptor.2005

    • 著者名/発表者名
      Takashi Sato
    • 雑誌名

      Blood 106・11

      ページ: 858

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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