研究課題
基盤研究(C)
アスペルガー症候群は、自閉症スペクトラムの一角をなす発達障害の一群である。最近、複数の重大犯罪に本症候群の患者がかかわったと判断されて社会問題となる一方、本症候群の病態が誤解される恐れが指摘されるなど、本症候群の病態を科学的に解明し、治療・介入・教育方法を確立することが急務となっている。本研究では、アスペルガー症候群の中心症状である社会性の障害の神経基盤を、脳内の複数の領域が関わる神経ネットワークの障害として捉え、本症候群の病態メカニズムを明らかにするために、本症候群に特徴的な高次機能障害に関連するMirror Neuron課題(模倣、感情の伝達や共有などの情動・認知能力に関連する課題)を用いて、我々が独自に開発してきた脳磁図の空間フィルタ解析による脳機能画像法により、脳内の各領域の健常群との神経活動の差異とともに、脳内神経ネットワーク全体の障害を時間・空間的に検討することかできた。MEGのSAMを用いたpost-movement ERS研究によって、成人Asperger disorder患者におけるMirror neuron systemの障害を捉えられる可能性が示唆された。
すべて 2005 2004
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