• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

アミロイドβ蛋白の代替物質として新規Notch-β蛋白を測定する。

研究課題

研究課題/領域番号 16591135
研究機関大阪大学

研究代表者

大河内 正康  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90335357)

研究分担者 田上 真次  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40362735)
武田 雅俊  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00179649)
キーワードアルツハイマー病 / プレセニリン / γセクレターゼ / Notchシグナル伝達 / アミロイドβ蛋白 / βアミロイド蛋白前駆体 / Notch-1 / γ切断
研究概要

アルツハイマー病(AD)脳にはAβ42が蓄積しておりAβ42産生はAD発症以前より上昇していると考えられる。Aβ42はAD研究をリードする「Aβ仮説」によると病原性物質でもあり、最高のADバイオ・マーカー候補である。しかしながらその非常に凝集しやすい性質のためAβをADバイオ・マーカーとして使うことは難しい。我々は新規ノッチβ蛋白(Nβ)がAβと同じメカニズムで切断され放出されることを利用してADの予期診断マーカー応用の可能性があると考えた。まず、生体内に含まれて機能しているような構造を持つ実際のNβを作成した抗体が認識するアフィニティーを測定する系を、マウスの野生型Notch-β蛋白を恒常的に細胞外に多量に放出する細胞培養系を確立することで作成することに成功した。さらにNotch-βのアッセイ系を確立するために異なった種から高感度モノクローナルあるいはポリクローナル抗体を5種類以上作製し上記細胞培養系でその感度・特異性について検討した。そして免疫方法を決定し、抗血清およびモノクローナル抗体作成を行った。その上、作成した高感度モノクローナル抗体を用いてELISAシステムを構築した。このELISAアッセイ系を用いてマウス細胞内のNβの測定が可能になった。しかし、このELISAシステムはヒト型Nβを認識しなかった。重要なことにこのアッセイシステムを用いてNβ21とNβ25がADの原因ペプチドであるAβ40とAβ42に対応することを明らかにした。最後に孤発性AD環境に近い内因性プレセニリン存在下でAβ40およびAβ42産生に影響を与える薬剤が、極めて似通った効果をNβ21およびNβ25に与えることを明らかにした。これらの結果はNβなどのAβ様ペプチドをAβの代わりに測定することでADバイオ・マーカーとなることを示唆している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Secretion of the Notch-1 Aβ-like peptide during Notch signaling.2006

    • 著者名/発表者名
      Okochi M, Fukumori A, Jiang J, Itoh N, Kimura R, Steiner H, Haass C, Tagami S, Takeda M.
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 3月号予定(in press)

  • [雑誌論文] Development of new screening system for Alzheimer disease, in vitro Aβ sink assay, to identify the dissociation of soluble Aβ from fibrils2006

    • 著者名/発表者名
      Sato N, Okochi M, Taniyama Y, Kurinami H, Shimamura M, Takeuchi D, Hamada H, Fukumori A, Kiyosue K, Taguchi T, Tanaka T, Miyasaka M, Takeda M, Ogihara T, Morishita R
    • 雑誌名

      Neurobiology of Disease. 3月号予定(in press)

  • [雑誌論文] The protease active site domain of γ-secretase contributes to substrate identification2006

    • 著者名/発表者名
      Yamasaki A, Eimer S, Okochi M, Smialowska A, Kaether C, Baumeister R, Haass C, Steiner HH
    • 雑誌名

      J Neuroscience 3月号予定(in press)

  • [雑誌論文] 非ステロイド性消炎薬(NSAIDs)のAβ42産生阻害作用とその応用2006

    • 著者名/発表者名
      大河内正康, 田上真次, 武田雅俊
    • 雑誌名

      CURRENT THERAPY 3月号予定(印刷中)

  • [図書] アルツハイマー病:治療の可能性を探る 2005 第19回「大学と科学」公開シンポジウム講演抄録集(単行本)2005

    • 著者名/発表者名
      大河内正康
    • 総ページ数
      90-103

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi