研究課題/領域番号 |
16591163
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
三村 將 昭和大学, 医学部, 助教授 (00190728)
|
研究分担者 |
河村 満 昭和大学, 医学部, 教授 (20161375)
中込 和幸 昭和大学, 医学部, 助教授 (30198056)
大坪 天平 昭和大学, 医学部, 助教授 (20245856)
|
キーワード | driving / Alzheimer's disease / mild cognitive impairment / near infra-red spectroscopy / simulator / aging / frontal lobe / risk |
研究概要 |
本年度はまず、平成16年6月に近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)装置を従来使用してきた24チャンネルのHitachi ETG 100から52チャンネルのETG 4000にバージョンアップした。6月から8月にかけてETG 4000を用いて、従来から使用している語流暢性課題・作動記憶課題を用いてうつ病患者の前頭葉の血液量測定を行い、NIRSの測定信頼性を確認した。さらに同時期に豊田中央研究所製の新たな運転シミュレータであるTeddyを導入し、昭和大学東病院・精神神経科外来の神経生理検査室内に既に設置してあるETG4000および従来の運転操作機であるAC110と連動できる形にした。 8月から10月にかけてはAC110とTeddyのパラメータを設定した。いずれもETG4000のプローブを頭部に装着した状態で、画面を見ながら課題に従って操作し、脳活動の差をリアルタイムに計測できるようにした。ことにTeddyに関しては、通常の市街地を走行中のベースライン条件に対して、危険なシーンを走行している賦活条件の脳活動を比較できるようにした。さらに、Teddy課題遂行中の心電モニターとビデオ撮影ができるようにした。 11月からは研究協力者である臨床心理士により実際の被験者に実験を行った。対象は当面65歳以上の普通自動車免許を有する健常高齢者および軽症痴呆患者とした。健常高齢者については、シルバー人材センターでリクルートした被験者を対象に12月から平成17年2月まで計30名の患者についてAC110およびTeddy遂行中のNIRSを撮像した。また、患者群については、軽度認知障害患者3名と前頭側頭型痴呆患者3名の計6名に実験を施行した。患者群については臨床評価・神経心理学的検査とともに、神経画像検査として頭部MRIと脳血流SPECTを撮像した。平成17年度も引き続き痴呆症例を増やしていく予定である。
|