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2004 年度 実績報告書

癌細胞膜アビジン発現とスカベンジャー受容体内在化による特異的普遍的内照射法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16591194
研究機関金沢大学

研究代表者

絹谷 清剛  金沢大学, 医学系研究科, 助手 (20281024)

研究分担者 越田 潔  金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (70186667)
川井 恵一  金沢大学, 医学部, 教授 (30204663)
鷲山 幸信  金沢大学, 医学部, 助手 (80313675)
キーワード放射性リガンド / アビジン / 悪性腫瘍 / 内用療法
研究概要

遺伝子導入細胞による実験系における評価に先立ち、腹腔播種モデルの本実験計画における妥当性を検証した。1x10^7個のLS180ヒト大腸癌細胞をヌードマウス腹腔内に移植し、大腸癌腹腔内播種モデルを作成した。このモデルでは約1週間で径数ミリの播種腫瘍が形成される。癌細胞膜上に発現する糖タンパクをターゲット分子と仮定し、放射能標識アビジンによるターゲティングを試みた。アビジンをchloramin-T法、MAG3キレート、DTPAキレートでおのおのI125、Re186、Y90を用いて放射能標識した。播種腫瘍へのアビジン集積は、腹腔内投与の2時間後から高値に認められたが、I125、Re186の標識体では放射能が経時的に腫瘍外に排泄される傾向にあった。この傾向は、アビジン投与量を増加するとより顕著になった。一方、Y90標識体の場合は、腫瘍に集積した放射能播種内に残存する傾向を示した。これらの結果は、腫瘍細胞内において放射脳標識アビジンが速やかに代謝を受けるため、I125、Re186では放射能が細胞外に排泄されるのに対し、Y90では代謝産物が腫瘍内に停滞するために放射能レベルが腫瘍内に高く維持されるのであろうことを示唆する。また、投与量を増加することにより、細胞内への内在化-代謝の過程が促進されるのであろうことが示唆された。以上の結果から、癌細胞膜にアビジン発現を誘導し、それに対する放射性リガンドを用いた治療系においても、内在化後の細胞内代謝によって生じる放射性代謝物が細胞内に留まる手法をとる必要性があるものと考えられた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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