研究課題/領域番号 |
16591201
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
山門 亨一郎 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20263022)
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研究分担者 |
中塚 豊真 三重大学, 医学部附属病院, 助手 (70303740)
高尾 仁二 三重大学, 医学部附属病院, 助教授 (30263007)
田口 修 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (90197244)
竹田 寛 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70106988)
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キーワード | 肺癌 / ラジオ波凝固療法 |
研究概要 |
今年度は臨床的研究として、大腸癌肺転移の4施設での成績を多施設共同研究としてまとめ、肺RFAは大腸癌肺転移患者に対して有効な治療であることを、北米放射線学会のシンポジウムで発表した。症例の適格基準は以下の5項目とした1)腫瘍径が6cm以下、2)腫瘍個数が5個以内、3)凝固異常がない、4)肺以外の遠隔転移があっても制御可能、5)PSが0または1。71症例が上記適格基準を満たした。全体の3年生存率は46%で生存期間中央値は14ヶ月であった。以下の3項目は単変量解析で有意な予後因子として検出された1)肺以外転移、2)腫瘍径、3)CEA値。前2因子は多変量解析でも独立因子として検出された。肺以外転移がなく、腫瘍径が3cm以下の腫瘍を持つ36人の3年生存率は78%と良好で、生存期間中央値も20ヶ月であった。 また、基礎的研究を開始した。当初は豚肺に生理食塩水を注入し、凝固領域を拡大させることを予定していたが、生食注入器具の開発が遅れている。このため、2本の電極を同時に通電することで凝固領域が拡大できるかを検討する事とした。電極を同時に通電できるシステムをアメリカ合衆国から輸入し、実験を開始した。牛肝を用い、2本の電極を0.5-3cmの距離で同時に通電させる。現在、実験回数は少ないものの、1.5-2cm程度はなせば、5-6cm程度の凝固領域が一度に得られるのではないかという感触がある。今後、効率的な治療を目指し、実験を重ねて解析していきたい。
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