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2005 年度 実績報告書

脳梗塞超急性期におけるMRIを使用した実用的脳循環代謝評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16591211
研究機関九州大学

研究代表者

三原 太  九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (80253615)

キーワード脳循環 / モヤモヤ病 / MRI / 灌流画像 / 平均通過時間 / 脳血管造影
研究概要

本年度は,脳循環代謝の指標である平均通過時間(MTT)を使用して,モヤモヤ病の脳循環代謝に関する研究を行った。また,この内容はAJNR Am J Neuroradiol誌2006年2月号27巻:391-397に発表した。
目的:脳血管狭窄を進行性にきたすモヤモヤ病において,脳の循環代謝と血管造影所見との関係は,いまだ完全には解明されてはない。この研究の目的は,モヤモヤ病における脳の血行動態をMR灌流画像と脳血管造影により評価することである。
方法:モヤモヤ病患者20人を対象とした。MR灌流画像から求められるMTTを,前頭葉内側部,前頭葉後部,後頭葉,および基底核で計測した。脳血管造影から,内頚動脈と後大脳動脈の狭窄の程度とモヤモヤ血管と脳軟膜吻合の発達の程度を評価した。測定を行った各領域のMTTと脳血管造影の所見との対比検討を行った。
結果:MTTは,内頚動脈の狭窄の程度と有意な正の相関を,前頭葉内側部(p<.01),前頭葉後部(p<.001),後頭葉(p<.001),および基底核(p<.001)で示した。また,MTTは,後大脳動脈の狭窄の程度と有意な正の相関を,前頭葉内側部(p<.001),前頭葉後部(p<.001),後頭葉(p<.001),および基底核(p<.001)で示した。MTTは,モヤモヤ血管の発達の程度と,前頭葉内側部(p<.05)と前頭葉後部(p<.01)において有意な正の相関を示した。多変量解析を行い,内頚動脈の狭窄の程度,後大脳動脈の狭窄の程度およびモヤモヤ血管の発達の程度は,MTTを延長させる独立した因子であることが判明した。
結論:内頚動脈の狭窄と後大脳動脈の狭窄の両方がモヤモヤ病における総合的な脳灌流に影響を及ぼしていることが示された。そしてまた,モヤモヤ血管の発達は脳循環代謝の障害を表していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Cerebral hemodynamics in Moyamoya disease : correlation between perfusion-weighted MR imaging and cerebral angiography.2006

    • 著者名/発表者名
      Togao O
    • 雑誌名

      AJNR Am J Neuroradiol. 27・2

      ページ: 391-397

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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