• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

大動脈瘤ステントグラフト治療:エンドリークが瘤内圧・瘤径に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16591221
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

吉川 公彦  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10161506)

研究分担者 阪口 昇二  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (00316077)
キーワード大動脈瘤 / ステントグラフト留置術 / 瘤内圧 / 瘤径 / エンドリーク
研究概要

大動脈瘤に対してステントを人工血管で被覆したステントグラフト(SG)を留置する治療は、低侵襲的な治療法として腹部大動脈瘤を中心に普及しつつある。しかし術前後の瘤内圧の変化と瘤径あるいはSGの種類との関連性などについては不明な点が多い。本研究では各種SGの差異について実験的ならびに臨床的に検討した。まず動脈瘤を想定した循環モデルを作成し、SG留置前後における瘤内圧を連続的に測定した。その結果、SGの留置により脈圧の減衰が認められたが、脈圧はSGの種類や動脈瘤モデルの壁の硬さに大きく影響されることが確認された。
臨床的検討ではSG留置術を行った腹部大動脈瘤のうち、分岐型SGを用い、経時的に経過観察したSpiral Z-stent graft (SZ-SG);14例、Zenith stent graft (ZE-SG);29例を対象として、瘤径の変化ならびにエンドリークの有・無と瘤径縮小との関係を両SGについて検討した。SZ-SG群では4/14(28.5%)で瘤径の縮小、6/14(43%)で瘤径の不変、4/14(28.5%)に瘤径の拡大がみられた。瘤径拡大群の4例中3例、瘤径不変群6例中1例にエンドリークがみられた。ZE-SG群では21/29(72%)で瘤径の縮小、7/29(24%)で瘤径の不変、1/29(3.4%)に瘤径の拡大を認めた。瘤径拡大群の1例と瘤径不変群7例中の1例にエンドリークがみられた。エンドリークを認めなかった37例(SZ-SG;10例、ZE-SG;27例)について平均瘤径の推移を両群で比較検討したところ、SZ-SG群では有意な縮小を認めなかったが、ZE-SG群では1年後に有意な縮小を認めた(p<0.005)。ZE-SGはSZ-SGに比べてエンドリークが少なく、瘤径縮小が高率に認められ、両SG間での差異が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 大動脈ステントグラフト治療における放射線科と血管外科のcollaboration2005

    • 著者名/発表者名
      吉川公彦
    • 雑誌名

      脈管学 45・9

      ページ: 583-588

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi