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2006 年度 実績報告書

体内遺伝子の動態をリアルタイムで観るジーンイメージングの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16591225
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中村 佳代子  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20124480)

キーワードTc-99m / ジーンイメージング / アンチセンス / 遺伝子 / オリゴヌクレオチド / 多剤耐性 / mdr / 遺伝子導入試薬
研究概要

本研究は細胞内の特定の遺伝子がどこにどれだけ存在するか、又、体内に挿入した遺伝子がどのように移動してどこへ到着するかを、非侵襲的にリアルタイムで観察する核医学的手法を開発することを目的としている。ここでは、多剤耐性遺伝子のひとつmdrをモデルとして用い、mdrアンチセンスを放射性核種のTc-99mにて標識して、mdrを過剰に存在する多剤耐性の腫瘍組織を遺伝子レベルで画像診断するジーンイメージング方法を確立する事を意図としている。
研究は腫瘍細胞(類上皮癌KB-31とこれにmdrをトランスフエクトしたKB-G2)を用い、さらに、これを植え付けたマウスをモデルとして用いて遂行する。
本年度は、
1.KB-G2を植付けたマウスにTc-99ra・標識アンチセンスと遺伝子導入誘導試薬(jetPEI、Neophectin)の共投与を試みて、生体内分布を評価したところ;
(1)投与24-28時間後に腫瘍への集積がjetPEI、Neophectinが存在しない時と比較して(0.12%ID/g)、いずれも0.15%ID/gへわずかに増加した。
(2)正常組織へのTc-99mの分布はjetPEIやNeophectinと共投与することで増加し、また、血液中からのクリアランスは早くなった。
2.Tc-99m-標識アンチセンスとTAT、コレステロール、Poly-Argペプチドをコンジュゲートしたナノパーティクルを作成して、腫瘍細胞KB-31、KB-G2への取り込みを評価したところ;
(1)いずれのナノパーティクルもこれらをコンジュゲートしていないTc-99m-標識アンチセンスよりも細胞への取り込みが増加した。
(2)いずれのナノパーティクルもKB-31への集積がKB-G2のそれよりも低かった。
(3)以上の結果より、いずれのナノパーティクルもアンチセンス効果により、KB-G2腫瘍細胞に取り込まれることが証明された。
なお、オリゴヌクレオチドのTc-99m標識に関しては、海外研究協力者である、DonaldHnatowich(Professor, University of Massachusetts)氏の協力と指導を受けた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Influence of two transfectors on delivery of 99mTc antisense DNA in tumor-bearing mice.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakamura K, Wang Y, Liu X, Kubo A, Hnatowich DJ.
    • 雑誌名

      Mol Imaging Biol 8(3)

      ページ: 188-92

  • [雑誌論文] Improved delivery in cell culture of radiolabeled antisense DNAs by duplex formation.2006

    • 著者名/発表者名
      Liu X, Nakamura K, Wang Y, Zhang S, Liu G, Dou S, Kubo A, Rusckowski M, Hnatowich DJ
    • 雑誌名

      Mol Imaging Biol 8(5)

      ページ: 278-83

  • [雑誌論文] The influence of chemical structure of DNA and other oligomer radiopharmaceuticals on tumor delivery.2006

    • 著者名/発表者名
      Haatowich DJ, Nakamura K
    • 雑誌名

      Current Opinion in Molecular Therapeutics 8

      ページ: 136-43

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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