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2004 年度 実績報告書

マイルド・ハイパーサーミアによる免疫能活性と制癌剤取り込み増強に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16591234
研究機関鈴鹿医療科学大学

研究代表者

長谷川 武夫  鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (80077784)

研究分担者 具 然和  鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教授 (40298667)
キーワード温熱治療 / 免疫能活性 / 血管拡張 / 薬剤取込み増加 / 化学療法 / 抗腫瘍効果 / アポトーシス / NK細胞活性
研究概要

温熱治療は一般的に42.5℃以上で行われており、42.5℃より僅か1℃の温度上昇によって温熱効果は劇的に増加する。本研究では41℃の低温度でも免疫能が活性化し、抗腫瘍効果が発生し、また化学療法とマイルド・ハイパーサーミアの併用によって加温腫瘍部の温度上昇に伴って血管拡張が発生し、血流が増加によって制癌剤が腫瘍部に多く流入し制癌効果が増強する事を実験動物によって確認した。マイルド・ハイパーサーミア(以下、MHと呼ぶ)を正常組織に加えると、免疫能活性によって腫瘍細胞を移植しても、着床や成長遅延が観測された。大腿部を加温する事で抹消血内の白血球、リンパ球増加が観測され、51CrラベルEL-4アッセイによってNK細胞の活性化が観測された。これ等の温度による殺細胞効果はインビトロでは観測されず、インビボでのみ観測された事は免疫能活性が関与している事を示唆している。また、MHと制癌剤との併用実験ではシスプラチン(Pt)制癌剤に付いては実験を終了し、作用機序の異なるアドレアシンに付いて現在、実験中である。Ptの実験結果は温熱と併用すると腫瘍内のPt取込みは4〜7倍に増加し、肝臓、抹消血、筋肉内のPt摂取量は併用群で消失が非加温群より早くなり、抗腫瘍効果も相乗効果が見られた。その確認として測定したアポトーシスは加温併用群に有意に発現しており、現在、作用機序の異なるアドレアシンに付いて実験中である。以上の結果からMHは免疫能を活性化させ、更にMHは化学療法を増感する可能性が示唆された。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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