研究課題
基盤研究(C)
ラット小腸移植モデルで、われわれは移入ドナー細胞が末梢血より骨髄細胞の方がドナー特異的免疫抑制の獲得効率が高く、投与経路は末梢静脈よりも門脈内投与のほうが導入効率は良い。また移植手術と同時に門脈内投与しても導入効率は低下せず、移植の妨げとなる前感作は認めないなどの利点を報告してきた。今回ラット小腸移植モデルで骨髄細胞による特異的免疫抑制獲得の効率化を図るべく、樹状細胞の骨髄からの樹状細胞の単離培養、成熟度コントロール、および移植実験を行った。小腸移植における骨髄由来樹状細胞のDAY0門脈内投与によるドナー特異的免疫抑制誘導の主たるpopulationは未熟樹状細胞であることを確認した。また、未熟樹状細胞による処置は小腸移植の移植片生着を有意に延長させるが、成熟細胞は逆に致死的GVHDを発生させるということが判明し、培養樹状細胞の分化度の維持は臨床応用における今後の課題として検討が必要と考えられた。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (2件)
Transplant Immunology 14
ページ: 17-20