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2004 年度 実績報告書

消化器癌の浸潤・転移制御を行うkelch関連遺伝子を用いた新しい遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16591293
研究機関千葉大学

研究代表者

軍司 祥雄  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60241957)

研究分担者 幡野 昌彦  千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助教授 (20208523)
落合 武徳  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80114255)
徳久 剛史  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
キーワードNd1 / 接着分子 / 転移 / β-カテニン / 腫瘍
研究概要

Nd1はkelchファミリーに属するアクチン結合蛋白でありBTB/POZ domainと6つのkelch motifをもつLong form(Nd1-L)と、kelch motifを欠くshort form(Nd1-S)が存在する。Nd1-L蛋白はヒト、マウスで保存されほぼ全組織で発現を認める。今年度はNd1-Lが抗癌剤doxorubicinの心毒性を保護するのに重要な役割をすること、またNd1-Sは核内に局在して細胞周期制御にかかわっていることを明らかにした。
さらに生体内でのNd1-Lの機能を調べるためにアクチンプロモーターを用いて全身にNd1-Lを強発現させたトランスジェニック(Tg)マウスを作製したところ、生後一年以上経過すると主に腹腔内リンパ節、肝臓、腎臓に様々な腫瘍が高率に発生した。そこで、Nd1-Lの過剰発現による細胞がん化の機序を明らかにする目的で、Nd1-Lを強発現したトランスフェクタントにおけるactin cytoskeleton関連タンパクの動態を調べた。その結果、Nd1を過剰発現した細胞株では核内にβ-cateninが移行している細胞が多く認められ、ウエスタンブロット法においても核内でのβ-cateninの量が増加していた。また免疫沈降法でNd1-Lはkelch motifを介してβ-cateninと会合す事を見いだした。またNd1 transfectantはコントロールに比べて細胞接着が亢進していることがCell adhesion assayで明らかとなった。現在、マウス悪性黒色腫細胞B16や、大腸癌細胞Colon 26を用いてNd1-Lトランスフェクタントを作成し、また、Tgマウス由来の腫瘍細胞におけるβ-cateninおよびその周辺のシグナル系およびNd1とカドヘリン、インテグリンなどの接着分子との関連および腫瘍の転移とNd1の発現の相関などについての解析を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Overexpression of Nd1-S, a variant form of new kelch family protein, perturbs the cell cycle progression of fibroblasts2005

    • 著者名/発表者名
      Inone et al.
    • 雑誌名

      DNA and Cell Biol. 24・1

      ページ: 30-34

  • [雑誌論文] Protective role of Nd1 in doxorubicin-induced cardiotoxicity2004

    • 著者名/発表者名
      Fujimura et al.
    • 雑誌名

      Cardiovasc Res. 64・2

      ページ: 315-321

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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