研究課題/領域番号 |
16591312
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
安田 卓司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324782)
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研究分担者 |
藤原 義之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40314330)
瀧口 修司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00301268)
宮田 博志 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80362713)
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キーワード | ポジトロンプローブ / FDG guided surgery / 術中リンパ節転移診断 |
研究概要 |
1.FDG-PETプローブの完成 (株)アポロメック社の協力を得て、術中用の測定プローブの開発を行ってきた。先端に2種類の検出器を装着し、プラスチックシンチレーターでポジトロン(β線)を、BGO結晶で511keVのγ線を検出し、それらが同時に計測されたときのみ真のイベントとしてカウントするもので、自然界に存在するγ線の影響を排除できる特徴がある。今回、感度を18F-FDG投与後90分の測定で、5cpsから10cpsに向上させ、実用化モデルとした。 2.臨床応用への第1ステップ〜放射線安全性評価委員会 近年、18F-FDGの被爆の問題が検査者及び被験者共に取りざたされている。「放射線安全性評価委員会」にて検討して頂いたが、18Fの半減期は極めて短く、静注をP3の部屋で行う以外は問題なく、使用は可能と承認された。 3.臨床応用への第2ステップ〜投与時間の検討 手術当日、P3室にてFDGの投与後に手術とすると、開始時間を遅らせる必要がなる。実際的運用として、前日夕投与、翌日検索の可能性を検討した。18Fの半減期は109.8分で、投与後16時間での計測となると2の8乗分の一、つまり256分の1にカウントが減衰する。実際、今回のポジトロンプローブではなく、ガンマプローブでFDG-PET検査の翌日に皮下直下の頸部腫瘤などを計測したが、微弱で術中の微小転移検索への応用は感度の面で困難と思われた。特に、ポジトロンは原理的には2mmの厚さの水があれば減衰して貫通できないため、期待する精度を得るためには術当日の投与の必要性が示唆された。
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