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2004 年度 実績報告書

中心体-微小管系を介した癌細胞変形能制御による新しい癌治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 16591326
研究機関九州大学

研究代表者

中村 雅史  九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (30372741)

研究分担者 片野 光男  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10145203)
田中 雅夫  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30163570)
山口 幸二  九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (50191226)
キーワード微小管 / 癌 / 細胞変形能 / Hedgehog
研究概要

本研究の標的である腫瘍細胞の変型・移動能は中心体-微小管系とactin系が互いに呼応した統合作用であり、微小管の変化に応答するシグナルの同定が必要である。本年度は、微小管の脱重合阻害剤pacritaxelを細胞に作用することにより活性が制御されるシグナルの同定・解析を研究目標とした。(1)pacritaxelにより活性制御されるシグナルの同定:pacritaxel存在下の腫瘍細胞内では、極性決定や上皮-間葉転換(EMT)と密接な関連が示唆されているHedgehog(HH)シグナルの活性が低下し標的遺伝子の発現も低下していることが明らかになった。(2)HHシグナルの細胞変形・浸潤機能との関連性解析:pacritaxel関連シグナルとして同定されたHHシグナルは、リガンドであるHH蛋白を膜蛋白であるPatchedが受容した結果、Smoothened-Gli以下の構成因子が活性化される。このSmoothened-Gli連係部位に対する特異的阻害剤としてCyclopamineが知られている。HHシグナルが内在性に活性化している腫瘍細胞を用いたchemo-invasion assayの結果、Cyclopamine投与によりchemo-invasionが阻害されることが明らかになった。(3)HHシグナルの制御法開発:阻害剤として上記のアルカロイドCyclopamineが存在するが、技術的な問題より大量生産は困難とされている。我々は、HHシグナル系に対する新規の阻害剤を作成した。今後、変形・浸潤機能に対する影響を検証していく。近い将来の臨床応用を目指している。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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