研究課題/領域番号 |
16591383
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山本 浩史 秋田大学, 医学部, 助教授 (10270795)
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研究分担者 |
石橋 和幸 秋田大学, 医学部, 講師 (00291617)
柳 克祥 秋田大学, 医学部, 助手 (50323142)
山本 文雄 秋田大学, 医学部, 教授 (00127474)
山浦 玄武 秋田大学, 医学部, 助手 (40375241)
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キーワード | 先天性心疾患 / 細胞成熟度 / 虚血再灌流障害 / イオンチャネル / 細胞内Ca濃度 |
研究概要 |
平成16年度の研究計画は、先天性心疾患患者の右心耳を術中(虚血前と虚血再灌流後)に採取し、生後発達期に心奇形を有する心筋の虚血前後でのイオンチャネルおよびイオン交換の生理学的特性を明らかにすることである。 (1)右心耳肉柱の活動電位を測定し、膜興奮の特性を明らかにすることに関して: 開心術中にヒト右心耳を採取しており、凍結標本として保存している。別に新鮮組織の電気生理学的研究のため、右心耳肉柱に電極を当て活動電位を計測した。活動電位の安定性は乏しく組織の採取および機能温存が極めて重要であることが判明した。右心耳の右心耳肉柱の電気生理学的特性を明らかにするために必要な標本の採取法と保存法を検討した。その結果、採取直後の温度、表面灌流の安定性が重要であることが推測された。 (2)右心耳単離心筋細胞の作成に関して: 右心耳単離心筋細胞の作成は、従来の心室細胞採取より難しく、実験に適切な細胞が得られる比率が低かった。灌流温度および灌流液組成を変化させると、生存細胞の比率が変化したことより、細胞のバイアビリティーが至適となる条件の設定が重要と判断した。 (3)右心耳単離心筋細胞を材料とし、細胞内Ca^<2+>の時間的変動を見ることに関して: 顕微2波長分光蛍光測定を用いて心房筋細胞のCa^<2+>測定を行ったが、測定値のバラツキが大きく信頼性の高い数値は得られなかった。安定性の高いデータを得るために細胞のバイアビリティー向上と測定精度の改善に必要な手技上の工夫を行った。
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