研究課題
肺癌に対するマイクロアレイ解析に関しては当施設の生命倫理委員会において受理され、2002年7月から2003年12月までに当施設で手術を施行した肺癌症例のうち遺伝子発現解析に関してインフォームドコンセントを行い、承諾の得られた64症例の手術後摘出検体より腫瘍組織検体と正常肺組織検体を採取し、total RNAを抽出した。個々の検体を匿名化した状態で、oligoDNAマイクロアレイ解析を行った。対象としたDNAは既知の機能を有した10000遺伝子であり、その発現解析を行った。臨床病理学的背景因子として、喫煙指数、病理組織型、リンパ節転移、再発等の臨床データを登録し、各臨床病理学的因子とマイクロアレイ解析による遺伝子発現の特徴を検討した。各因子において特定の遺伝子の抽出が可能であった。解析結果に関しては、2004年American Association for Cancer Researchの95th Annual Meeting、日本胸部外科学会定期学術集会、日本肺癌学会総会にて発表した。Ki-67 labeling indexに関しては、まずPulmonary large cell neuroendocrine carcinomaの細胞増殖能に関して研究を行い、Classic large cell carcinomaと比較して有意に高度の増殖能を認めたことを明らかにし、アポトーシス制御因子であるP53、Bcl-2の免疫染色結果とともにThe Annals of Thoracic Surgery 2004;77:1891-5にその結果を掲載した。
すべて 2004
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The Annals of Thoracic Surgery 77
ページ: 1891-1895