CT画像をパソコンに取り込み、気管支、肺動脈、肺静脈などをマークし、この過程で気管支、肺動脈、肺静脈の太さ、位置の情報を円柱として数値化するソフト作成、フリーの3次元画像ソフトで立体視図の作成や手術のシミュレーションするシステムを作成した。 先ず、撮影の仕方(肺門部から2mm幅で60枚、12cmで、ほぼ全症例で腫瘍と肺門部の連続的なイメージでかつ血管構造全体を含める)をVATSプロトコールとし、CT撮影、CD-Rにデータをおとし、HDDにコピーする過程でDICOMの個人情報を消去する作業をルーチン化した。Delphi言語のプログラム(CTTRY)は肺動静脈・気管支を分岐ごとの円柱に置き換えることで、マーキングのステップを簡略し、作成される3D画像はリアルなものとなった。3D画像部分(ビユーワー)は、フリーソフトである、VPythonとメタセコイヤLEが使えるようになり、研修医等がすべての作業を無料で手に入るものとした。さらに、気管支、肺動静脈の円柱を中枢から順に枝を並べるスクリプトを作り、それとメタセコイヤLEのモデラー機能を利用することでマウス操作などで、回転や図の断面図を作成できるだけでなく、変形や切断という機能を使用、手術シミュレーションが可能になった。さらに、研修医に興味を持ちやすいものにするため、研修医の医師たちの意見を盛り込んだ使用説明書を作成した。また、英語のマニュアルも作成中である。 インターネットで公開できる個人情報がない連続したCT画像、円柱のデータ、メタセコイヤLE用のデータ、胸腔鏡手術時のビデオ画像をセットにしたデータベースを作成中である。 上記について、雑誌胸部外科2005年9月号p870に発表、H17年度日本呼吸器外科学会、外科連合学会、内視鏡外科学会に発表した。英語雑誌への投稿を計画中である。
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