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2005 年度 実績報告書

軟部肉腫に対する超音波治療:ニューキノロン系抗薗剤を音響感受性物質として

研究課題

研究課題/領域番号 16591469
研究機関秋田大学

研究代表者

岡田 恭司  秋田大学, 医学部, 助教授 (10185431)

キーワードSparfloxacin / Ultrasound / Antitumor effect
研究概要

昨年度のin vitroの研究で有用性が判明したニューキノロン系抗菌剤4剤のうち、もっとも有用性が期待されるSparfloxacinを音響感受性物質とした時の抗腫瘍効果をin vivoで、特に生存率と腫瘍の抑制効果をマウスair pouch modelをもちいて検討した。実験は下記の手順により行った。
1.ニューキノロン系薬剤の濃度の調整
昨年の実験で音響感受性物質として最適であると判断されたニューキノロン系抗菌剤Sparfloxacinを0.3%DMFを溶解剤として0.2mM,0.1mM,0.002mMの3段階の濃度に調整した。
2.マウス背部Air pouchの作成
マウスの背部皮下に擬似関節腔を作成し、さらに3日後に以下の実験を行った。
3.超音波の至適照射条件の検討
Air pouch内へSarcoma180細胞1.5x10^7個と濃度を調整したニューキノロン系抗菌剤を混じて注入し、径30mm、高さ15mmの蒸留水を満たしたガラス管内にair pouch部のみを水没させ、周波数2MHz、出力5W/10Wの2種類で120秒間超音波を照射した。実験群は照射条件と薬剤濃度の組み合わせにより分類し、対照群とあわせて8群(各群20匹)で検討した。
4.結果
経時的に皮膚の色調、腫瘍の増大を観察したところ、皮膚の障害は生じなかったが、腫瘍の増大は薬剤の濃度によらず、いずれもほぼ同等の腫瘍の増殖が観察された。組織学的にも抗腫瘍効果は見られず、生存率にも優位さは見られなかった。以上からSparfloxacin存在下で超音波照射し抗腫瘍効果を得るには、さらに種々の改良が必要と判断された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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