研究概要 |
【目的】HVJ envelope法により、BMP遺伝子導入した幹細胞の同種移植後の骨形成能と移植幹細胞の拒絶について明らかにすること。 【材料と方法】HVJ envelope法は、ウイルス遺伝子を不活化し、無毒化する技術であり、細胞膜の融合能のみを残すことで、ウイルス毒性のない遺伝子導入が可能である。実験群として、Lewis雄ラットをdonorとして用い、recipientは、Brown Norway雌ラット(同種異型)と、Lewis雌ラット(同種同型)を用いる。Lewis雄ラットの大腿骨からflash out法により採取し、第2継代まで培養した間葉系幹細胞をコラーゲンで3次元培養する。Recipientラットにプレート、釘固定し、6mmの大腿骨骨欠損部を作成し移植する。移植する細胞には、BMP遺伝子導入する群とコントロール群を作成する。 【評価】骨評価は、移植後2,4,6,8週で軟X線撮像を施行し、6ポイントスケールを用いて行い、また、同時期に組織学的に評価する。雄の幹細胞を雌に移植するため、雄にのみ存在するY染色体の検出をfluorescence in situ hubridizationを用いて行い、移植幹細胞の生存期間、分布を評価する。 【結果】骨組織のFISH法の技術については確立出来たところである。また、BMP遺伝子のプラスミドを増殖したのち、遺伝子導入実験、およびラット大腿骨部分欠損モデルを作成している。
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