研究課題/領域番号 |
16591491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
下瀬 省二 広島大学, 病院, 助手 (30304439)
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研究分担者 |
越智 光夫 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70177244)
安永 裕司 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 客員教授 (40253075)
坂井 晃 広島大学, 病院・講師 (70284221)
久保 忠彦 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70397959)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 骨肉腫 / ビスフォスフォネート / アポトーシス / 細胞周期 / 腫瘍細胞浸潤抑制 |
研究概要 |
【目的】骨粗鬆薬として広く用いられているビスフォスフォネートは、各種癌細胞に対する直接的抗腫瘍効果が証明され、アジュバント治療薬として期待されている。われわれは、新規ビスフォスフォネートminodronateによる多種類の悪性骨腫瘍細胞に対する種々の抗腫瘍効果およびその機序を検討した。 【方法】薬剤は第三世代ビスフォスフォネート;minodronate、incadronate(山之内製薬)を使用した。対象としてヒト骨肉腫細胞Saos-2、MG-63およびヒト軟骨肉腫細胞SW1353、OUMS27を使用した。in vitro実験は細胞シグナル阻害剤として新規ビスフォスフォネートminodronateの骨原発悪性腫瘍細胞に対するの抗腫瘍効果、転移抑制効果、およびその作用機序を解明すること、in vivoではマウスに移植した悪性骨腫瘍にminodronateまたはminodronate封入磁性体リポソームを投与し、その治療効果を検討すること。 【結果】Minodronateは二種類の骨肉腫細胞Saos-2、MG-63、二種類の軟骨肉腫細胞SW1353、OUMS27、二種類のEwing肉腫細胞SK-ES1, RD-ESの全ての悪性骨腫瘍細胞において濃度依存性の細胞増殖抑制効果がみられ、さらに従来の抗癌剤との相乗効果もみられた。その作用機序としてcell type依存性の細胞周期停止とアポトーシス誘導が関与していることが解明された。また、minodronateには非常に強力な細胞浸潤抑制能があることも分かった。in vivoにおいてもminodronateによる骨肉腫に対する抗腫瘍効果が見られた。 【考察】本研究の結果よりminodronateは有用な骨肉腫、軟骨肉腫治療のアジュバントになりうると考えられた。
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