• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

腰部神経根性疼痛に対するシクロオキシゲナーゼ(COX)阻害剤の役割について

研究課題

研究課題/領域番号 16591509
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

橋爪 洋  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10326382)

研究分担者 川上 守  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (20195051)
キーワード椎間板ヘルニア / 神経因性疼痛 / 動物モデル
研究概要

本研究の目的は椎間板ヘルニアにおける神経根性疼痛メカニズムを解明し、効果的な薬物療法を開発することである。当初の計画では髄核留置モデル(SDラットの切断尾椎から摘出した髄核組織を腰髄神経根上に自家移植することで約2週間、神経因性疼痛を引き起こすモデル)を用いて、COX-1選択的阻害剤、COX-2選択的阻害剤、5-HT2A阻害剤の疼痛抑制効果を神経根処置後3日(急性期)と10日(慢性期)で、比較検討する予定であった。しかし、髄核留置モデルでは、治療薬の違いによる疼痛抑制の差をみるには、神経因性疼痛の強度と持続期間が不足していることが判明した。そこで、動物モデルを改善すべく、2つの方法を試みた。1つは椎弓切除により露出したL4、L5神経根を5-0ナイロン糸で緩く結紮した上に髄核を留置する方法(神経根結紮髄核留置モデル)であり、神経因性疼痛は従来の髄核留置モデルよりも、明白で長期(3週間)持続した。もう1つはラット尾椎の椎間板に慢性圧迫力を一定期間加える装置(イリザロフ型創外固定器)をつけて変性させた髄核をL4、L5神経根上に留置する方法(変性髄核モデル)であり、このモデルにおいても従来の髄核留置モデルよりも明白で長期に及ぶ神経因性疼痛が観察された。そこで、変性髄核モデルにおける神経因性疼痛増強のメカニズムを探る目的で、正常な髄核と8週間慢性圧迫を加えた髄核内のpHを微小電極で測定し、さらに髄核内のTNF-α、IL-1β、PLA_2を免疫組織化学染色により比較した。その結果、変性髄核のpHが低下していること、TNF-α、IL-1β、PLA_2は正常・変性いずれの髄核内にも発現しており、その染色性に差がないことが明らかとなった。平成18年度は改良したモデルを用いて、当初の目的であった選択的COX阻害剤の役割を解明する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A mechanism of the pain related behavior induced by a degenerative nucleus pulposus associated with a pH change in rats.2006

    • 著者名/発表者名
      Hashizume H.
    • 雑誌名

      Trans ORS 31

      ページ: 1206

  • [雑誌論文] Osteogenic protein-1 (OP-1/BMP-7) inhibits degeneration and pain-related behavior induced by chronically compressed nucleus pulposus in the rat.2005

    • 著者名/発表者名
      Kawakami M.
    • 雑誌名

      Spine 30(17)

      ページ: 1933-1939

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi