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2004 年度 実績報告書

脳機能画像と拡散強調画像を用いた痛覚認知機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16591535
研究機関独立行政法人情報通信研究機構

研究代表者

宮内 哲  (独)情報通信研究機構, 基礎先端部門・脳情報グループ, 主任研究員 (80190734)

研究分担者 真下 節  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60157188)
井上 隆弥  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00335358)
林 行雄  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60294063)
萩平 哲  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90243229)
キーワード視床痛 / brain mapping / 拡散テンソルイメージング / 中枢性求心路遮断性疼痛 / tractgraphy
研究概要

ペインクリニック領域では、神経因性疼痛と呼ばれる難治性の疼痛疾患を数多く扱う。中でも、脳出血・梗塞後に痛みを生じる症例があるが、脳卒中後に痛みが出ることはむしろ稀である。痛覚伝導路の脊髄視床路-視床大脳皮質路が障害を受けると痛みが生じやすいとの仮説が従来から知られているがヒトでそれを示した研究は無い。また神経伝導路(白質)は灰白質と灰白質をつなぐ中継路として重要であるが、従来の脳機能画像研究ではその白質の機能に関して示されることは無かった。今回、我々はヒト脳の線維連絡(白質)を、MRIを用いた拡散強調画像解析によって行う。General Electric社1.5T MRI(使用コイル:8HRBrain)を用い、T1,T2強調画像および拡散テンソル画像を撮像する。撮像条件は、TR/TE=15000/87.8ms, MPG印加軸6軸,b=1000s/mm2,スライス厚4mm/gapless(interleave),FOV 24cm, matrix 128 *128,2NEX,撮像時間5分36秒。得られた画像の3次元的な再構築をVolume-One ver.1.64(Volume-One開発者グループにより配布されているソフト)によって行う。その三次元画像に対して、dTV.II(東京大学放射線科開発のソフト)を用いて、起始領域を視床、目標領域を中心後回(一次体性感覚野)に指定し、視床-大脳皮質路の白質線維の走行を描写(tractgraphy)し、脳卒中患者の白質線維走行の障害を画像化する。脳卒中患者のうち痛みの無い症例約10名、痛みの有る症例約10名を対象として疼痛と痛覚伝導路の障害の関係性を研究中である。現在、上記方法で述べた撮像条件のセットアップを完了し、実際の患者群を対象とした研究を進めている。健常成人の視床においては、中心後回に線維連絡を持つのは視床全体を起始領域に指定しても後外側腹側核に相同する領域のみであり、従来知られていた知見と合致する。今後、脳卒中部位と障害白質線維の関係性について詳細な検討を行っていく予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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