CTを利用した経皮的コルドトミー法の確立:5cmに切断した血管造影用カテーテルを乳様突起の尾側頸部に貼り、CTスキャンで針刺入部を決定する。ガイド針(21ゲージ10cm脊椎穿刺針、ハブがプラスチック製)を、CTスキャンガイド下に、脊柱管の中央でくも膜下腔を穿刺するように導く。造影剤をくも膜下腔に注入し脊髄を描出し、ガイド針尖端を脊髄前側索に向くように誘導する。その後は今までの方法と同じように行う。 経皮的コルドトミー用針の開発:CTスキャンで針によるハレーションを少なくするために、できるだけ金属を少なくし、また電極針の脊髄への刺入の深さを調節できるような針の開発を行っているところである。 臨床例:2症例に3回施行した(片側1例、両側1例)。従来のレントゲン透視の方法に比べて施行が容易であった。またいずれの症例も優れた鎮痛効果があり、呼吸障害、運動麻痺などの合併症はおこらずこの方法が優れていることを示している。
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