• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

腎癌における核マトリックスタンパクHMGI(Y)の発現と役割に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 16591594
研究機関大阪大学

研究代表者

野々村 祝夫  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30263263)

研究分担者 奥山 明彦  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20093388)
キーワード核マトリックスタンパク / HMGI(Y) / 前立腺癌細胞 / PC3 / 免疫組織染色 / 細胞周期 / Real-time PCR
研究概要

ヒトの核マトリックスタンパクHMGI(Y)に対する抗体は現在、Santa Cruz社から市販されているもののみである。まず最初に、ヌードマウスに移植された前立腺癌細胞株PC3のXenograftを用いて免疫組織染色を行った。この細胞株はすでに申請者らが、抽出核タンパクを用いてのWestern blotにおいてHMGI(Y)の発現を確かめているものである。結果は、核マトリックスタンパクではあるが、細胞質内にもわずかに染色が認められた。核内においては、顆粒状の染色像を示すものや、Homogenousな染色像を示す細胞が混在していた。腎癌の臨床検体でもこの抗体を用いて、凍結切片を用いて免疫組織染色を行った。正常組織における発現強度は腫瘍部分と比較して有意に低かった。発現の正確な定量には、免疫組織染色法よりWestern blotの方が優れているが、Western blotを行うには核タンパクの抽出操作が必要となり、手技的にかなり難しくなるという問題がある。そこで、発現の定量化をタンパクではなく、mRNAで行うこととし、Real-time PCRを行った。4種類の腎癌細胞株(OUR-10,NC65,Caki-1,ACHN)においては全て164bpの予想通りのサイズのPCR productが得られた。また、凍結腎癌組織を用いて38例について検討した結果、正常部分に比べて癌組織(原発巣)の方が発現レベルは高い傾向を示した。また、癌組織における発現ではhigh stageの方がlow stageより発現が高い傾向を示した。Real-time PCRによる原発巣おけるHMGI(Y)の発現は、遠隔転移、リンパ廟転移の有無、組織学的悪性度とは相関を示さなかった。原発巣癌組織における高発現症例は低発現症例より統計学的には有意ではなかったものの、予後不良の傾向を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Sesquiterpene lactone parthenolide suppresses tumor growth in a xenograft model of renal cell carcinoma by inhibiting the activation of NF-κB

    • 著者名/発表者名
      Daizo Oka, Kazuo Nishimuraほか
    • 雑誌名

      International Journal of Cancer (In press)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi