研究課題/領域番号 |
16591618
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
宋 成浩 北里大学, 医学部, 講師 (30206669)
|
研究分担者 |
入江 啓 北里大学, 医学部, 講師 (50193694)
佐藤 威文 北里大学, 医学部, 講師 (50286332)
馬場 志郎 北里大学, 医学部, 教授 (00051889)
松本 和将 北里大学, 医学部, 助手 (70306603)
荒川 孝 北里大学, 医学部, 講師 (20151152)
|
キーワード | 遺伝子治療 / 膀胱癌 / アデノウイルス / アデノウイルスレセプター / キメラアデノウイルスベクター / 免疫染色 |
研究概要 |
膀胱癌に対する第4の治療法を開発すべく遺伝子治療の研究を行っている。本研究では昨年、キメラウイルスベクター(Ad5F35)を開発し、細胞実験でCAR非依存的に外来遺伝子を導入し、かつ飛躍的に発現させることを確認した。本年、治療的遺伝子としてherpes simplex virus tymidine kinase, HSV-tkを用いて動物実験を開始した。HSV-tkを導入後、動物に対してガンシクロビル(GCV)を腹腔内投与し、抗腫瘍効果を確認する。Pilot studyとしてCAR発現陽性膀胱癌細胞株(5637)と陰性細胞株(TCC-SUP)をヌードマウスに正着、増大することが確認できた。CAR陽性細胞群と陰性細胞群、各々11群による実験を行っている。群として、無治療群、マーカー遺伝子(GFP)導入群、GCV単独投与群、Ad5HSV-tk単独導入群(5x10^8PFU)、Ad5F35HSV-tk単独導入群(1x10^8、5x10^8、1x10^9PFUの3群)、Ad5HSV-tk/GCV投与群(5x10^8PFU)、Ad5F35HSV-tk/GCV投与群(1x10^8、5x10^8、1x10^9PFUの3群)にて検討している。Preliminaryな結果であるが、Ad5HSV-tk/GCV投与群とAd5F35HSV-tk/GCV投与群で有意に抗腫瘍効果に差が認められている。現在、引き続き抗腫瘍効果や生存率に関して経過観察中である。今後、主要臓器に関する毒性や転移に関しても検討予定である。また、flowcytometryで泌尿器癌細胞株につきCARのheterogeneityを確認し、かつAd5F35のレセプターであるCD46の高値発現を確認した。左記により膀胱摘除術症例におけるCD46を用いた免疫染色よる予後因子としての検討も進行中である。
|