研究課題/領域番号 |
16591618
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
宋 成浩 北里大学, 医学部, 講師 (30206669)
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研究分担者 |
佐藤 威史 北里大学, 医学部, 講師 (50286332)
馬場 志郎 北里大学, 医学部, 教授 (00051889)
松本 和将 北里大学, 医学部, 助手 (70306603)
藤田 哲夫 北里大学, 医学部, 講師 (00306599)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 遺伝子治療 / 膀胱癌 / アデノウィルス / レセブター / 免疫染色 |
研究概要 |
膀胱癌に対する第4の治療法を開発すべく遺伝子治療の研究を行ってきた。本研究ではキメラウイルスベクター(Ad5F35)を開発し、細胞実験でCAR非依存的に外来遺伝子を導入し、かつ飛躍的に発現させることを確認した。治療的遺伝子としてherpes simplex virus tymidine kinase, HSV-tkを用いて動物実験を行った。HSV-tkを導入後、動物に対してガンシクロビル(GCV)を腹腔内投与し、抗腫瘍効果を確認した。群として、無治療群、マーカー遺伝子(GFP)導入群、GCV単独投与群、Ad5HSV-tk単独導入群(5x10^8PFU)、Ad5F35HSV-tk単独導入群(1x10^8、5x10^8、1x10^9PFUの3群)、Ad5HSV-tk/GCV投与群(5x10^8PFU)、Ad5F35HSV^tk/GCV投与群(1x10^8、5x10^8、1x10^9PFUの3群)にて検討した。実験結果としてCAR陽性細胞群と陰性細胞群でin vivoではAd5HSV-tk/GCV投与群と、Ad5F35HSV-tk/GCV投与群では約10倍の抗腫瘍効果を示した。主要臓器に関する毒性や転移に関して差は認められなかった。本検討において膀胱癌に対するAd5F35HSV-tk/GCV投与群の有用性を示した。また、膀胱摘除術標本における免疫染色を行い、S100A2、S100A4、p53の検討も行った。いずれもstageやgrade、予後と相関関係を示した。左記の細胞蛋白は膀胱癌において有効な遺伝子治療の標的蛋白になると考えられ、キメラウイルスベクターを用いた膀胱癌に対するtarget specific treatmentの可能性を示すことができた。
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