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2004 年度 実績報告書

選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)によるアルツハイマー病予防機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16591636
研究機関山形大学

研究代表者

高橋 一広  山形大学, 医学部, 助手 (20292427)

研究分担者 倉智 博久  山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
五十嵐 秀樹  山形大学, 医学部, 助手 (80333970)
阿部 亜紀子  山形大学, 医学部, 助手 (30359567)
キーワードエストロゲン / ラロキシフェン / 神経細胞 / アポトーシス / テロメラーゼ / Akt
研究概要

平成16年度は当初の計画に沿って研究をすすめた。実験にはPC12(ラット由来の副腎褐色細胞腫)とPC12にヒトエストロゲン受容体α(ERα)を安定導入したPCER細胞を用いた。1)アミロイド・ベータ(Aβ)添加によるアポトーシスに対するラロキシフェン(Ral)、エストロゲン(E2)の作用をTUNEL法で検討した結果、Ral、E2はPCERにおいてのみAβにより誘導されるアポトーシスを抑制した。このことからアポトーシスの抑制作用にはERαが関与することが示唆された。2)TERT mRNAの発現をRT-PCRで解析した結果、Ral、E2はTERT mRNAの発現には影響を与えなかった。3)Ral、E2はPCERにおいてtelomerase活性を増加させ、この効果はPI3-kinase inhibitorであるLY294002により抑制されることが明らかになった。このことから、Ral、E2はPI3-kinase/Akt経路を介してtelomerase活性を増加させることが明らかになった。4)Ral、E2がAktのリン酸化に関わるか否かをwestern blottingで検討した結果、Ral、E2はAktをリン酸化することが明らかになった。5)また、TERTのリン酸化を抗TERT抗体で免疫沈降した後、抗Akt substrateリン酸化抗体を用いてwestern blotを行ない検討した結果、TERTはAktによりリン酸化されることが明らかになった。
以上のことから、Ral、E2はAβにより誘起されるアポトーシスから神経細胞を保護することが示唆された。この機序の一つは、TERT蛋白がPI3-kinase/Aktを介してリン酸化され、telomerase活性が増加するためと考えられた。研究成果は国際的に高く評価されている雑誌に掲載された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Both estrogen and raloxifene protect against β-amyloid-induced neurotoxicity in estrogen receptor α-transfected PC12 cells by activation of teromerase activity via Akt cascade.2004

    • 著者名/発表者名
      Botao Du
    • 雑誌名

      Journal of Endocrinology 183

      ページ: 605-615

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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