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2004 年度 実績報告書

早発閉経原因遺伝子の同定による卵巣機能維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16591692
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

石塚 文平  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80097336)

研究分担者 三室 卓久  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (40209854)
斉藤 寿一郎  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (70257400)
伊藤 正則  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (30257349)
キーワード早期閉経 / FMR1 / 卵巣 / mast cell / 顆粒膜細胞 / 黄体 / ラット
研究概要

早発閉経関連遺伝子の1つがFMR1である。もしFMR1が早発閉経の原因遺伝子であるならば、この遺伝子は卵巣機能の制御に関与している可能性が高い。さらに、FMR1が卵巣機能を直接的に制御するのであれば、FMR1遺伝子が卵巣で発現している可能性がある。そこで、この研究では主にラットを用いて、卵巣におけるFMR1 mRNAとFMR1タンパク質が存在するのかどうかを調べ、下記の成果を挙げた。
(1)RT-PCR及びWestern blottingによって、FMR1 mRNA及びFMR1タンパクがラット卵巣に存在することを発見した。また、ヒト顆粒膜腫瘍細胞由来の細胞株でもFMR1 mRNAとFMR1タンパクが検出された。これは卵巣でFMR1遺伝子が発現していることを意味する。
(2)数種の組織化学的解析によって、卵巣におけるFMR1遺伝子の発現部位を同定した。その結果、卵巣髄質に侵入したmast cell、顆粒膜細胞及び黄体細胞でFMR1遺伝子の発現が検出された。
□性ステロイドホルモンagonistなど、数種の薬剤をメスラットに投与して、POFなどの卵巣機能異常動物を作成した。これらの動物の顆粒膜細胞と黄体細胞でのFMR1遺伝子の発現は、正常個体よりも上昇している傾向が見られた。
□以上結果から、卵巣の特定部位においてFMR1遺伝子が発現し、これらの部位においてFMR1タンパクが何らかの生理的役割を果たしている可能性が高いことが示唆された。FMR1遺伝子が早発閉経の関連遺伝子であるという従来の報告を考えあわせると、卵巣におけるFMR1の発現異常が卵巣機能の異常を誘起し、その結果、早発閉経を発症するのかもしれない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Genetic abnormalities in ovarian tumors.2004

    • 著者名/発表者名
      Kiguchi K
    • 雑誌名

      Nippon Rinsho 62(Suppl 10)

      ページ: 449-453

  • [雑誌論文] Establishment and characterization of two cell lines (HEC-155, HEC-180) derived from uterine papillary serous adenocarcinoma.2004

    • 著者名/発表者名
      Iida T
    • 雑誌名

      Eur J Gynaecol Oncol 25(4)

      ページ: 423-427

  • [雑誌論文] Serum carbohydrate antigen elevations in endometrial adenocarcinomas : characterization of DU-PAN-2 expression as a tumor marker.2004

    • 著者名/発表者名
      Yasuda M
    • 雑誌名

      J Obstet Gynaecol Res 30(1)

      ページ: 59-64

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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