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2005 年度 研究成果報告書概要

アルツハイマー病モデルマウスにおける嗅覚系の変化に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 16591698
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関東京大学

研究代表者

竹内 直信  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40280945)

研究分担者 近藤 健二  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40334370)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
キーワードアルツハイマー病 / モデルマウス / 嗅覚障害 / タウ蛋白 / 嗅上皮 / 嗅球 / 免疫染色
研究概要

アルツハイマー病における嗅覚障害のメカニズムを検討するため、モデルマウスを用い嗅上皮と嗅球における変化を観察した。
1.生後8,16,26ヶ月のアルツハイマー病モデルマウス(早期より神経原線維変化を呈するトランスジェニックマウスであり大脳皮質におけるタウ蛋白の発現が確認されている)の嗅上皮と嗅球におけるタウ蛋白の発現について、抗リン酸化タウ蛋白抗体(PS199)を用いた免疫染色を行った。それによると既に生後8ヶ月の時点でリン酸化タウ蛋白の発現を認めた。発現は嗅上皮においては嗅細胞層の上方に、嗅球においては僧帽細胞体層に多い傾向があった。なおコントロールマウスでは発現を認めなかった。
2.HE染色による検討では、モデルマウスではコントロールと比較し嗅上皮における嗅細胞の個数が部分的に減少しており、嗅神経線維東内の軸索の本数も少なかった。
3.細胞増殖マーカーであるブロモデオキシウリジン(BrdU)を用いた細胞動態の検討ではコントロールマウスではBrdUは嗅細胞層の下層に多く発現していたのに対し、モデルマウスではその発現が有意に少なかった。すなわちモデルマウスでは嗅細胞の再生能が低下していることが示唆された。
アルツハイマーモデルマウスの嗅上皮と嗅球にはタウ蛋白が発現しており、また嗅細胞のアポトーシスから再生に至る細胞動態にも変化を来していることが確認された。このことはこのモデルマウスが生理学的にも嗅覚障害を来している事を示唆しており、今後アルツハイマー病における嗅覚障害の解明に有用であることが予想された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Age-related changes in cell density and the proliferation rate of olfactory ensheathing cells in the lamina propria of postnatal mouse olfactory mucosa.2007

    • 著者名/発表者名
      Kenta Watanabe, Kenji Kondo, Naonobu Takeuchi, Ken-ichi Nibu, Kimitaka Kaga.
    • 雑誌名

      BRAIN RESEARCH 1116

      ページ: 82-92

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Musashi-1 expression in postnatal mouse olfactory epithelium,..2007

    • 著者名/発表者名
      Kenta Watanabe, Kenji Kondo, Naonobu Takeuchi, Hideyuki Okano, Tatsuya Yamasoba.
    • 雑誌名

      NeuroReport 18

      ページ: 641-644

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Age-related changes in cell density and the proliferation rate of olfactory ensheathing cells in the lamina propria of postnatal mouse olfactory mucosa.2006

    • 著者名/発表者名
      Kenta Watanabe
    • 雑誌名

      BRAIN RESEARCH 1116

      ページ: 82-92

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Musashi-1 expression in postnatal mouse olfactory epithelium2006

    • 著者名/発表者名
      Kenta Watanabe
    • 雑誌名

      NeuroReport 18

      ページ: 641-644

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-06-09  

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