研究課題/領域番号 |
16591710
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
宮崎 かつし 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10335820)
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研究分担者 |
武田 憲昭 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30206982)
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キーワード | 亜鉛 / アンギオテンシン変換酵素 / ACE活性比 / 亜鉛欠乏性味覚障害 / 突発性味覚障害 |
研究概要 |
特発性亜鉛欠乏性味覚障害患者および年齢をマッチさせた健常成人に対して、管理栄養士による食物摂取頻度調査を行い、特発性亜鉛欠乏性味覚障害患者の亜鉛の摂取量の調査を行った。ここで言う特発性亜鉛欠乏性味覚障害とは、明らかな亜鉛欠乏を引き起こす原因がなく我々の開発した組織レベルでの亜鉛欠乏の機能評価法であるACE活性比が異常高値を示す味覚欠乏性味覚障害であり、従来の血清亜鉛値による診断では、血清亜鉛値が異常低値を示す「いわゆる亜鉛欠乏性味覚障害」と血清亜鉛値が正常範囲である「いわゆる特発性味覚障害」の両者を含む。 その結果、特発性亜鉛欠乏性味覚障害患者の亜鉛摂取量は約4.6mg/1000kcal/日であり、厚生労働省が発表している第6次日本人の栄養所要量における亜鉛の1日経口必要量の約75%であった。しかし、年齢をマッチさせた健常成人でも亜鉛の摂取量は約4.5mg/1000kcal/日であり、第6次日本人の栄養所要量における亜鉛の1日経口必要量の約74%であった。20歳代、30歳代、40歳代の健常成人の亜鉛摂取量も4.2mg〜4.4mgであり、第6次日本人の栄養所要量における亜鉛の1日経口必要量の74%〜85%であった。すなわち我々の検討からは、特発性亜鉛欠乏性味覚障害患者の亜鉛の摂取量は健常成人との間に差を認めず、亜鉛摂取不足による亜鉛欠乏である可能性は否定的であった。以上の結果から、特発性亜鉛欠乏性味覚障害患者では、摂取した何らかの栄養素が亜鉛の吸収を阻害している可能性が考えられた。
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